アニメ『ヤマノススメ』は、3分ちょっとの短いアニメ。けれど、女の子の青春と登山うんちくが、ぎゅーっと詰まっている、濃縮系アニメ。短いし、かわいい。なので、とにかく見てみて!

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アニメ『ヤマノススメ』第一話のタイトルは、「山だけはダメ!」でした。
ススメなのか、ダメなのかどっちだよ!

もちろん、見てみたら「ススメ」でした。
ぼくはニコニコ動画で見ていたんですが、……あれ? 短くね?
宣伝抜いたら3分くらいしかなくね?

そう、3分ちょいしかないんです。超ショートアニメです。
ところがこれが実にいい。ちょうどいい。
なぜなら、このアニメは山登りを女子高生が学んでいくアニメだからです。
せやな。30分うんちく続きは、きついもんな!

女子高校生が「何か」するのは、いい!
その「何か」が、ちょっと変わった方向だと面白い。
「何か」がこの作品では「登山」なんですが、原作コミック読んだ時はアニメ化もう決まっていると聞いて仰天したんですよ。
えー、だってこれ、わりとうんちくマンガだよ、そのままやっても、確かにキャラかわいいけどきっついんじゃないのと。

でもやっぱり面白いんですよ。
「登山」自体は多くの人がやったことあると思います。学校の授業とかでも。
けれども、本格的な登山となると、あまり知らない。
シュラフとかコッヘルって言われても、わからない。知ってる人は知ってるんでしょうけれども、経験ないしなー。
こういう登山アイテムや、ノウハウを、3分強に一つずつ入れています。
この「一話に一つ」が、非常にいい。難しさや理屈は一切排除して、女の子達が実際にそれを使う様子で描写しています。
特に4話でコッヘルを使った料理を実際に作っているんですが、これが簡単な描写なのにリアルで、非常にわかりやすい。

もう一つ「女子高生」がなにかするのは、いい。
だって、登山に興味なくても女子高生がかわいくて、キャッキャと青春してたら、それだけで見ちゃうじゃないですか。
ヒロインのあおいは、あんまりアウトドアには積極的ではない少女。高所恐怖症と人付き合い苦手がたたって、今はインドア趣味でした。
そんな彼女のもとにやってきたのが、かつてあおいと一緒に山を登った経験のある、超元気少女ひなた。
「昔一緒に見た山の朝日をもう一度見よう」
この目標を掲げて、ひなたは半ば強引に、でもじわじわと奮い立たせるように、あおいを誘うのです。
一緒に、山、登ろうよ。

「ゆるふわ」とうたわれていますが、その内容は実は結構、熱い青春もの。
とくにあおいとひなたの友情と、あおいが前向きになっていく様子は、かなりグッと来るものがあります。
原作では縦走しちゃうような力強い登山家少女や、年下の森ガールなども出てきて、内気なあおい、元気なひなたは山を登るように成長していきます。

女の子が夢中になる青春物語と、登山うんちく。
この二本をたった3分の中で、きれいに描いています。
3分しかないので、余計なものはごっそり削ぎ落とされている。
同時に一つのテーマ(登山グッズなど)について3分単位でまとめることができる。
ちょうどいいんです、この時間が。

3分アニメだから、とばかにしてはいけません。
女の子たちがハツラツとしている様子が、非常に丁寧に、そして力強く描かれています。
個人的に空気読んでるのか読んでないのかわからない、やたらしゃべるウザカワ系ヒロインのひなたが素晴らしいと思います。
ぶっちゃけあおいとひなたがワイワイやってるだけで呼吸が苦しい。
これは……高山の酸欠?(いいえ、萌えです)

ところで、ニコニコ動画で『ヤマノススメ』を見ていると、現在放映中のもう一つの編集者ショートアニメ『まんがーる!』に、強制的に飛ばされます。
テレビでも、TOKYO MXだと水曜日25時30分から35分まで『ヤマノススメ』、35分から40分までが『まんがーる!』と続いています。
ファンの間では、ニコニコで飛ばされるこの現象を「下山」と「出社」と呼んでいます。
うまいな!誰考えたんだ。
ちなみに逆パターンは「退社」「登山」です。
にしても、ニコニコで見るのに、この3分ってのが実にいいんですよねえ……お手軽で。最近ショートアニメ増えているのとニコニコの見方は関係あるのでしょうか。

当然ですが、本格的な登山知識が欲しい人は専門書を買うべき。
けれども、登山に興味も何もなかった人が、女の子達の様子を見たい、という動機から入って、興味を広げるには最適な作品です。
30分版も見たいですが、やっぱこれは3分だからいいんだろうなー。
しかしこの速度でどこまでいくのか気になります。本格登山までいけるのかしら。
(たまごまご)