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 ロンドン五輪ボクシング男子ミドル級金メダリストの村田諒太(27=東洋大職員)が、アマチュア側とのすったもんだの末、2月2日にプロ転向の意思があることを明らかにした。

 日本アマチュアボクシング連盟・山根明会長によると、村田から「プロに行きます」と打ち明けられたのは1月14日だという。村田はこれまで、国際連盟(AIBA)が独自に設立するプロ団体(APB)への参加要請を引退の可能性を理由に断った。その一方で、全日本社会人選手権出場へ意欲を見せたり、独自にプロ転向に動くなど、日本連盟からすると行動に一貫性を欠いていた。

そのため、態度を硬化した連盟は2日の理事会で、プロ転向の意思がある村田のアマ選手としての引退勧告を全会一致で決議した。

 その後、同日夜に村田と山根会長が緊急会談し、礼節を欠いた村田が全面謝罪し、ひとまず和解に至った。会談後、村田は初めて公の場で「プロに行きたい気持ちはある」と明言した。

 村田のプロ入りに際し、最大の障害となるのが“生活面の安定”だ。大学職員の村田はアマで引退しても、定年まで安定した生活を保つことができるし退職金もある。プロに入れば、安定した収入はなくなり、引退後の保障は何もない。

 そこで、村田のプロ入りに向け、暗躍しているのがフジテレビだというのだ。ボクシング世界王者の亀田興毅、井岡一翔を擁するTBSはボクシング中継で高い視聴率をマークしている。フジは金メダリストの村田の試合なら、高視聴率を弾き出すコンテンツになり得ると判断。村田と専属契約すべく動いているもようだ。

 受け入れ先は、フジと縁が深い三迫ジム(三迫仁志会長)が最有力。同ジムは輪島功一(元WBA&WBC世界スーパーウエルター級王者)、三原正(元WBAスーパーウエルター級王者)、友利正(元WBC世界ライトフライ級王者)と3人の世界王者を輩出した。64年東京五輪バンタム級金メダリストの桜井孝雄も在籍した。

 スポーツジャーナリストのA氏は「フジは村田を獲得するために、社員として入社させるウルトラCも検討しているようです。フジは過去に女子モーグルの里谷多英を社員として支援した実績があります。里谷は先に引退表明しましたが、引退後もフジに残ると発表しています。社員という形であれば、生活も安定し引退後も保障されますので、村田を口説く大きな一手になります」と語る。

 村田は「プロとしてやるのなら勝つことが最低条件。一番強くなる環境、皆さんに応援される状況をつくらないと。そうしたことが決まらないと、どこのジムに行くとかは決められない。決めるべきものが決まらないのであれば、ハッキリいってプロに行かなくてもいい」と慎重な姿勢を示しているが、テレビ局主導という異例の形でのプロ転向が現実のものとなる可能性もありそうだ。
(落合一郎)