「なし婚」の増加で縮小するブライダル市場 生き残りのカギは時代に沿った新サービス

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 結婚式を行わないカップルの増加により、ブライダル業界は縮小傾向にある。そんな中、各社は時代の変化に合わせて、相次いで新サービスを提案している。

 矢野経済研究所は、2012年10〜12月にかけて、ブライダル産業に参入しているサービス業や物販業を中心とした企業及び関連団体等を対象として、国内ブライダル関連市場の調査を実施した。

 調査結果によると、ブライダル関連市場規模(主要6分野)は2009年以降縮小傾向にあり、2012年は前年比98.3%の2兆6,170億円を見込んでいる。

 この背景にはブライダル関連市場の中で5割以上の構成比を占める挙式・披露宴・披露パーティー市場の落ち込みが挙げられる。2012年の挙式・披露宴・披露パーティーの市場規模は、前年比98.6%の1兆4,300億円の見通し。



 婚姻件数の伸び悩みや「なし婚」層の増加が進んでおり、挙式披露宴施設は供給過多の状態とみられている。長く続いた円高による新婚旅行市場の拡大や、震災以降会員が増加している結婚情報サービス市場の拡大はプラス要因だが、いずれも市場全体を押し上げるには至っていないようだ。

 また、競合の激しい地域における事業者間の値引き競争や、主に近年参入した送客エージェントによる価格訴求型の挙式や披露宴の販売が消費者の低価格志向と相まって、1組あたりの価格が低下していることも一因とみられている。

 そんな中、各社はさまざまな顧客のニーズに合ったブライダルプランを提案している。

 例えば、日比谷花壇は、結婚式を挙げずに過ごしてきた夫婦のために、「愛妻記念日プラン2013」(131,000〔税・サービス料込〕)を企画。近年、結婚式を挙げずに、入籍後結婚生活をスタートする夫婦も多く、式を行わなかった夫婦の記念にしてもらえるプランとして用意したという。ウエディングドレスやタキシード等の礼服を着て、フォトスタジオで記念撮影を行い、フルコースディナーを楽しむプランとなっている。2013年1(あい)月31(さい)日(木)の愛妻の日から2013年4(よい)月22(ふうふ)日(月)の期間限定で、同プランを受け付けている。

 このほかにも、オリエンタルホテル東京ベイは、ミキハウス子育て総研が昨年11月に新規認定事業として立ち上げた「ウェルカムベビーの結婚式場」のホテルの第1号認定を受け、「マタニティ&ウィズベビーウエディングプラン」を通年プランとして販売を開始した。子ども連れやマタニティの新婦、また子ども連れの披露宴参列などに、安全・安心の施設とサービスを提供するという。

 ブライダル市場においても、時代に合ったサービスを提供できるかどうかが、カギのようだ。



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