欧州債務危機が世界中を直撃した2012年だったが、終わってみれば大半の新興国株は前年末を上回る株価を記録した。今や世界経済の先導役となった新興国の力強さが再認識された格好だ。


2012年の新興国株は、中国本土株が年間を通じて低調に推移したが、その他の主な市場は2011年終値を上回る水準で商いを終えた。終盤、特に大きく上伸したのがインドおよび東南アジアの株。インドのSENSEX指数は12月28日終値が年初来高値の1万9444ポイント、タイのSET指数も同じく年初来高値の1391ポイントと好調で、それぞれ2011年終値に比べて24%、34%上伸した。インドは利下げの継続と政府による経済改革への期待、タイについては一昨年の大洪水からの経済回復期待が株価を押し上げているようだ。

また、欧州との経済関係が深いロシア、ブラジルの株式相場は、2012年5月にスペインの債務問題が深刻化した影響で一時的に大きく調整したが、年末にかけて力強く株価を回復した。5月末に1250ポイントを割り込み、年初来安値を記録したロシアのRTS指数は12月28日までの約7カ月で23%上昇。ブラジルのボベスパ指数は同じ時期に12%上伸した。

ただし、今年もギリシャやスペインなどで債務問題が再燃すれば、ロシア株やブラジル株の相場に悪影響を及ぼす可能性もある。この2市場の動きはコモディティ(商品)相場との連動性が強く、今後の原油価格の行方も気になる。

一方、年間を通じて振るわなかった中国本土株は、上海総合指数が11月27日に終値としては約4年ぶりに節目の2000ポイントを割り込んだものの、その後2233ポイント(12月28日終値)まで回復した。2013年に本格的なV字反転を果たせるかどうか、習近平新体制の経済手腕に注目したいところだ。



この記事は「WEBネットマネー2013年3月号」に掲載されたものです。