日本ペイントの日足チャート(提供:株マップ)

写真拡大

日本ペイント(4612)がアジアでの事業パートナーであるウトラムグループから公開買付(TOB)のオファーを受けたというニュースが1月末に入ってきた。提案書そのものは公開されておらず、情報は日本ペイントが自社のウェブサイトで公表するもののみが頼りの状況である。

プレミアム30%で敵対的TOB

 現在ウトラムグループは日本ペイントの筆頭株主で15%弱の株式を保有しているが、これを44%程度にまで高める計画とのこと。TOB価格は900円で、TOBのニュースが登場した前日の終値は809円、直近3カ月間の平均株価が688円だったので、それらに比べるとそれぞれ11.2%、30.7%のプレミアムが付されたレベルとなっている。

 このニュースを受けて、株価は一時900円を超えたが、現在は800円台前半で推移し、ほぼTOBのニュース前の水準に戻っている。応募株をすべて買い付けるTOBの場合は、TOB発表後の株価はTOB価格近辺に張り付くことが多いが、部分買い付けの場合は、TOB価格よりも株価が下回るケースがほとんどであるので今回も例外ではない。

原則として日本ペイントは対抗措置を取らない

 日本ペイントは敵対的買収防衛策を導入しており、それに基づいてウトラムに対してTOBの意向を確認するためのいくつかの質問を送ったとのことである。

 質問状のやりとりで思い出されるのはサッポロビールとスティールパートナーズの案件であったが、あの案件では最後はスティールが根負けし、持ち株を売却するという形で決着を見た。

 今回も同様の可能性があるが、サッポロのケースと大いに異なるのは、日本ペイントとウトラムがアジアでの事業展開でたくさんの合弁会社を共同で運営しており、事業上切っても切れない仲になっているという点である。

 したがって、ウトラムがやすやすと日本ペイントの株式を手放すとは考えにくい。

続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)