デイビッド・ベッカムがパリ・サンジェルマン(PSG)の新たな選手となった。ベッカムは31日にパリに到着し、PSGとサインしている。37歳の同選手はその日のうちに記者会見に臨んだ。12月でロサンゼルス・ギャラクシーを離れてからフリーだったベッカムは、アーセナルで練習をしていた。

ベッカムはPSGでサラリーを受け取らない。クラブからの報酬は子供たちのための慈善団体に回るという。31日にメディカルチェックを受けた同選手は、背番号32を纏う模様。PSGとは6月30日までの5カ月契約だ。アル・ケライフィ会長は次のように話している。

「デイビッドは多くのオファーを断った。彼が今日、ここにいることを、我々はうれしく思っている。我々を助けてくれるだろう。我々には大きなプロジェクトがある。大きな夢にたどり着き、欧州で最も素晴らしいクラブの一つとなるためにね。彼は素晴らしいプロフェッショナルで、PSGにとってプラスアルファの価値だと確信している。ここでデイビッドと、そしてレオ(レオナルド・スポーツディレクター)と一緒に座っているのは幸せなことだ」

ベッカム本人は次のようにコメントした。

「ボンジュール。数年前、学生時代からフランス語は話していないんだけど、取り戻さなければいけないね。興奮しているよ。以前からPSGのことは話していたけど、ついに実現だ。ビクトリアと子供たちはロンドンに残る。学校のためにね。僕はとてもラッキーだ。37歳でも多くのオファーを受け取ることができた。キャリアを通じて受け取ってきたオファーより多かったほどだ」

「PSGを選んだのは、プロジェクトがあると思ったからだ。素晴らしい選手たちがいて、彼らはこれからの10〜20年で多くの成功を得るだろう。僕は10〜20年もプレーしないかもしれない。でも、今日、参加することができたのは名誉なことだ」

「僕はマンチェスター・ユナイテッドやレアル・マドリーなど、ビッグクラブでプレーして勝ってきた。イングランドのほかのクラブではプレーしたくなかったんだ。プレミアリーグからのオファーは誇らしかったけど、僕は望まなかった」

「37歳だけど、21歳かのように好調だと感じている。スピードはあまりないけど、もともと速かった方じゃない。PSGには最高の指揮官の一人がいる。僕はすでに彼やレオと仕事したことがあるし、それもPSGを選ぶ要因だった」

昨年に移籍が決まらなかった理由について、ベッカムはこう説明している。

「まだLAで何かしなければいけないと感じていた。リーグ制覇を望んでいたんだ。レオとは長く話したけど、2人ともタイミングじゃないと言っていたんだ。でも、今は良いタイミングだと分かっている。問題はいつも、サッカーなんだ。僕がいつもそうしてきたように、多くに勝てるかどうかだ。でも、パリを選んだのは、ナセル(会長)やレオと話して、ここのプロジェクトが特殊と分かったからだよ」

「僕のサラリーはチャリティーに回る。クラブと一緒に考えて生まれたアイディアだ。キャリアをとおして大金を稼いできたし、この半年間はチャリティー団体に、と思ったんだよ」

「(ズラタン・)イブラヒモビッチは僕がずっと見てきた選手の一人だ。代表での彼を覚えているよ。世界最高の選手の一人になると思っていた。それをここPSGでも示しているね。彼のような特長の選手がチームにいるのは幸運だよ。サッカーへの情熱もあり、それを伝えている。ただ、PSGにはたくさんの良い選手がいるんだ。たくさんの試合を見た。多くのタレントがいる。プレーするのが待ち遠しいよ」

だが、PSGが最後のチームになるとは限らないようだ。

「それは分からない。数年前から常にいろいろ憶測があるけど、僕はプレーし、新しいクラブとサインしてきた。どうなるかを見てみよう。自分は好調だと感じている。今はできる限りプレーしたい。サッカーは僕の情熱なんだ。プレーしているときは。お金の問題じゃないんだよ。お金に興味はない。僕はずっとビッグクラブで、素晴らしい選手たちとプレーしてきた。どうなるかを見てみよう」