世界の豆料理




大豆は「畑の肉」と呼ばれます。豆類には肉に匹敵する良質なタンパク質が含まれているのです。その豊富な栄養のために豆料理は世界各地で「おいしい定番料理」となっています。おいしい豆料理をご紹介します。



■辛くておいしい! アメリカ人が大好きな「チリ」



最近は日本でもメジャーになった「チリ」ですが、正式名称は「チリコンカーン」です。「チリコンカン」「チリコンカルネ」とも呼ばれます。テキサス州で生まれた料理とされています。スペイン語では「肉入りトウガラシ」の意味だそうですが、チリで目立つのは何といっても「豆」でございます。



水で戻したインゲン豆を柔らかくなるまで煮て、その後、ひき肉、タマネギ、トマト、チリパウダーを加えて煮込んだものです。肉がほとんど入っていなくても豆でタンパク質を十分とれる上、スパイシーでおいしいです。



■シンガポール生まれ!? 優しい甘さの『ザザ』



「ザザ」。簡単にいうと、シンガポール発祥とされる「お汁粉」です。小豆(あずき)ばかりで作ると、これはもう完全に「ぜんざい」か「お汁粉」になります。筆者も15年ほど前に初めてシンガポールで食べたときには「お汁粉じゃん」と思いました。



最近では、小豆だけではなく、緑豆、小豆と緑豆を混ぜて、あるいはほかの豆、ひいてはタロ芋で作ったりもするようです。ココナツミルクで締めるマレーシア料理を基とする「お汁粉風スイーツ」みたいになっています。



ちなみに豆を甘い味付けで食べる風習を持つ国は少数派だそうです。



■感謝祭の定番! くたくたになるまで煮る『グリーンビーンズ』



感謝祭Thanksgivingの定番料理に「グリーンビーンズ」というものがあります。メインではないサイドディッシュですが、感謝祭には欠かせない料理です。日本のよりも大きな、アメリカのサヤインゲン豆をハムホック(豚の飛節)と一緒に煮込みます。ハムホックはだしの役割をして、サヤインゲン豆にコクのある味を付けてくれるのです。緑色が残っているようではダメで、茶色になるぐらいまで煮るのがよいそうです。



■ブラジルの国民食 煮込み料理の代表格『フェジョアーダ』



ブラジルの国民的料理といえばこの「フェジョアーダ」です。「黒豆」と肉類をじっくりコトコト煮込んで作ります。「黒豆」は黒いインゲン豆で、ブラジル料理には定番の食材となっています。



悲しい話ですが、この料理は奴隷がブラジルで考案したといわれています。農場主などの主人が食べた後の、内臓や耳、足などを使い豆と一緒に煮たことから始まったという説があるのです。豆は奴隷だった人たちにとって、日々の力を得る大事な食材だったのです。



■トルコの国民食! ずっしりな豆料理『クル・ファスリエ』



トルコの国民的料理と呼ばれる豆料理がこの『クル・ファスリエ』です。「クル」は「乾いた」、「ファスリエ」とは「白インゲン豆」のことです。つまり干物のインゲン豆を使った料理です。



白インゲン豆を水に浸して戻します。鍋に肉とタマネギをいためて、その後、トマトペーストを加え、さらにいためます。そこに水を切った白インゲン豆を入れてざっといためます。お湯を加えてひたひたにして煮ます。豆が柔らかくなるまで煮て出来上がり。



油と塩で炊いたご飯「ピラウ」を添えます。よそい方はカレーライスみたいです。ピラウの上に、煮た豆をカレールーよろしくかけるのです。テーブルには皮をむいた生タマネギを出して、テッペンをドンとつぶします。このタマネギをかじりながら食べるのが、クル・ファスリエの正しいトルコ流食べ方だそうです。



(高橋モータース@dcp)