不動産投資で一番好調 利回り商品・J-REIT(不動産投資信託)マネー大賞
震災復興で日本経済も本格回復……と思いきや、尖閣諸島問題によって中国での日本製品の売れ行きが大幅ダウンするなど、想定外の波乱で急ブレーキがかかった2012年。そのため、株価指数はボックス圏を抜け出せなかったが、たとえ相場全体はパッとしなくても、個別には爆騰ぶりや高利回りで投資家を魅了した銘柄がひそかにある。また、他のマネー商品でもしかり。そんな好成績のマネー商品を表彰してみた!


総評 安定した分配金が魅力。2013年の制度改正で下位銘柄は上昇へ!?

2013年はイケそう?
大口のテナントが退出したことにより、2013年4月期は減配予想。だが、一定収益は確保しているのが好材料。1年を超えて保有していれば、約1万8000円もの分配金がもらえる計算になるのはオイシイ。



J -REITの?本業〞である不動産賃貸業は、景気変動の影響を受けにくいという特徴があります。日本企業の多くが業績の悪化に悩む中で、J -REITは2013年も安定した収益を確保できそうです。金融緩和期待や、日銀がJ-REITを買っていることも、追い風でしょう。

騰落率の上位銘柄のうち、ケネディクス不動産投資法人とトップリート投資法人は、主力ビルから大口テナントが退出することが判明して以来、投資口価格の下落が続いていましたが、J -REIT市場が回復する中で、割安感などから見直されてきました。いちご不動産投資法人は、2012年前半には、投資口価格が低迷していましたが分配金が安定していることなどで投資家に評価されたようです。

2013年度には、J -REITの制度改正が予定されており、「自己投資口の取得」「無償減資」「新投資口予約権の割当」などが認められる見通しです。これまでは、時価総額が大きく信用度の高い上位の銘柄と下位の銘柄との間で、投資口価格の二極化が進んでいましたが、「自己投資口の取得」によって、下位銘柄に対する評価が上昇する可能性が出てきました。



石澤卓志
みずほ証券 チーフ不動産アナリスト

J-REIT調査分析の第一人者。博覧強記の不動産情報を持ち、テレビやラジオ、雑誌などへの出演・執筆も多数。




この記事は「WEBネットマネー2013年2月号」に掲載されたものです。