中小企業、日中関係悪化で2割が”悪影響”--製造業・卸売業は3割超がダメージ

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日本政策金融公庫は29日、「第175回 保証先中小企業金融動向調査(特別調査) 金融円滑化法および日中関係の悪化による影響について」の結果を発表した。

同調査は、9地域(北海道、宮城、東京、愛知、石川、大阪府、広島、香川、福岡)の信用保証協会を利用している中小企業を対象としたもので、回答企業の約8割が従業員20人以下の小規模企業となる。

調査期間は2012年12月中旬、調査方法は郵送、有効回答数は3,132社。

まず、金融円滑化法について調べたところ、同法施行以後、「条件変更を行ったことがある」企業は16.5%。

反対に、「条件変更を行ったことはない」企業は83.5%だった。

条件変更を行った企業に対して、変更による資金繰りへの効果について尋ねると、53.6%が「一時的に楽になった」、27.5%が「安定するようになった」と回答し、合わせて81.1%の企業で資金繰りが比較的安定したことがわかった。

従業員規模別に見た場合、従業員が51人以上の企業では「安定するようになった」と答えた割合が45.5%と最も多くなっており、従業員希望が大きい企業ほど「安定するようになった」と答えた割合が高くなっていた。

金融円滑化法の期限到来に向けた対応については、「再度の条件変更を申込む」が36.6%、「信用保証付による新規借入を申込む」が26.1%など、金融面での対応を見込む企業が多いことが判明。

従業員規模別に見ると、従業員21人以上の企業では「実現可能性の高い経営改善計画書を作成する」が36.9%と、経営面での関心がトップとなった。

次に、日中関係の悪化による影響について見たところ、「影響が大いにあった」企業は4.1%、「影響が多少あった」企業は18.7%となり、合わせて22.8%の企業が悪影響を受けたことが明らかになった。

一方、「悪影響はなかった」企業は77.1%だった。

業種別に見た場合、「悪影響を受けた」と答えた割合が多かったのは、製造業が35.6%(「大いにあった」7.8%、「多少あった」27.8%)、卸売業が35.8%(同6.3%、同29.5%)と、これら2業種で3割以上に上った。

悪影響の内容については、「中国からの輸入の遅延・停滞」が26.6%でトップ。

以下、「取引・商談の取消や延期」が25.4%、「中国への輸出の遅延・停滞」が22.5%と続いた。

業種別では、製造業は「中国への輸出の遅延・停滞」が32.8%で最多、非製造業は「中国からの輸入の・遅延・停滞」が30.2%で最多となった。

対中国ビジネスの展開について、今後の取り組み方針の有無を聞くと、37.2%が「方針を決めている」と回答し、うち、74.2%が「現状維持」と答えた。

一方、「撤退・縮小を検討」は19.4%、「拡大を検討」は6.5%だった。