インテルはトライしているが、コリンチャンスMFパウリーニョの獲得は簡単にいかないようだ。マッシモ・モラッティ会長は29日のランチタイムに、「今よりも6月にやる方が簡単だ。お金の問題ではない。選手のブラジルでの仕事の問題だ」と語った。

すでに28日の時点で急激にトーンダウンしていた交渉において、さらなるブレーキとなる発言だ。そして29日午後、コリンチャンスのドゥイリオ・アウベスTD(テクニカルディレクター)は、ブラジル『Globoesporte.com』で「今、彼が出ていく可能性はない。我々は冷静だ」と認めた。さらに、代理人のジュリアーノ・ベルトラッチ氏も、「彼はコリンチャンスを離れない。今、それをする可能性はまったくないよ」と話している。

モラッティ会長は28日の時点で謎めいた様子だった。おそらくは、すでに知っていたのだろう。インテルに支払う用意のあった1500万ユーロ(約18億4000万円)から、移籍金はさらに高まったようだ。コミッションなどを含めて1800万ユーロ(約22億円)という。ブラジルでは2000万ユーロ(約24億5000万円)との報道もある。

パウリーニョを獲得できない場合、サポーターを喜ばせるための代役は誰になるのだろうか? シュトゥットガルトMFズドラフコ・クズマノビッチというアイディアは消えた。バレンシアMFフェルナンド・ガゴはOKだが、レンタルのみだ。バーリMFニコラ・ベッローモ、エスパニョールFWサムエレ・ロンゴという、素晴らしい将来を持つ若手たちのセンも残っており、インテルが急ぐ可能性はある。

だが、宝石となる選手は? その選手をどう使うのか? そこで再び出てくるのが、アタランタMFエセキエル・スケロットだ。アタランタはルイジ・ジョルジ、リオネル・スカローニを獲得した。つまり、このポジションはカバーされたということだ。インテルのマルコ・ブランカTDは最後の攻勢を試みることができる。

ただ、サポーターにとって重要なのは、何より未来だ。そしてその未来は明るい。新たな名前が浮上したおかげだ。先日のペスカーラ戦で4ゴールを記録したサンプドリアFWマウロ・イカルディのことである。

イカルディのコストはどれくらいなのか? 約1000万ユーロ(約12億3000万円)で、さらに膨れ上がっている。だが、モラッティ会長はサンプドリアが非常に気に入っているDFマティアス・シルベストレを交渉の駒として使えるのだ。イカルディの代理人であるアルビン・モレノ氏は、「マウロにとってイタリアのリーグは最も適している」と、インテルにウィンクしている。