開店直後、転売目的の常連客は次々と“オイシイ商品”を物色し、取り置きをしていく。このスタートダッシュがその日の儲けを決める

写真拡大

難しそうなイメージがある「副業」だが、ネットでの取り引きが一般化した現在では、「第2の収入源」を得るハードルはずっと下がっている。そのひとつに、ネットオークションを活用した「中古カメラの転売」がある。

使うのは国内オークションサイト大手『Yahoo!オークション』(以下、ヤフオク)。中古の一眼レフカメラや交換レンズを狙う方法だ。副業として中古カメラの転売を始めてそろそろ1年になるという、神奈川県在住のAさん(32歳)が言う。

「商品の仕入れ先は、街中にある中古カメラ店。そこで安く買い、ヤフオクで高く転売するだけです。買う前には『オークファン』というオークション情報サイトに携帯からアクセスして、ヤフオクの相場を調べてから、きっちり利益が出そうな商品のみを購入すればいい。はっきり言って、カメラに関する専門的な知識はほぼ必要ありません」

しかし、いくらなんでもそんな誰でもできそうな方法で稼げるものなんだろうか? そんな疑問もわいてくるが、Aさんは「ヤフオクは稼げるんです」と力強く言い切った。

「ヤフオクには本当に多くの人が集まっていて、商品を買う人の大半は、どちらかといえば情報に疎い人たち。そういう“情報格差の下のほう”にいる人が、もっと安く買う方法を知らずに、価格をつり上げていくんです。だから、われわれのような人たちは稼げるわけですが」

実はAさん、カメラに対する知識は今もほとんどないという。それでも休日のうち月に6日ほどを“仕入れ”に使い、毎月6万円から10万円程度をコンスタントに稼いでいるそうだ。

では、世の中にネットオークションで売れるものが山ほどあるなかで、なぜ商材として一眼レフカメラを選ぶのか。その理由のひとつは、もともと中古の市場が出来上がっていることだという。

「ほかの家電は、そもそもきちんとした中古市場がありません。一方、一眼レフカメラは古くから中古品の市場が形成されており、買うほうにハードルがないんです。『中古カメラを買うにはヤフオクが便利』という考えも定着しつつあるので、ヤフオクがある限り、仕入れた商品の売り先に困ることはないんです」

しかも、価格変動のリスクがほとんどないとAさんは言う。

「一眼レフカメラや交換レンズの中古相場は、何年も前に発売されたものでもあまり下がらないし、景気に左右されることもほとんどない。カメラメーカーが潰れて価値が急に下がるということでもない限り安心ですから、リスクを負わずに商品を仕入れられるんです」

転売で手堅く稼ぐには、「確実に差益を生み出す商材」をいかに“同業者”を差し置いて仕入れられるかがポイント。そのためには休日の早起きだって惜しまない。

「中古カメラ店が開店すると同時に入って、その日の商品ラインアップを見るべきです。そうしないと、利益が出る“オイシイ商品”はほかの人にあっという間に買われてしまう。ただ、店によってはお昼頃に商品を補充するパターンもあるので注意が必要です。こういった店の特徴を覚えるために、最初の頃は足しげく同じ店に通う必要がありますね」

週末には平日にたまった疲れを取るために、ゆっくりしたいというのが人情。しかし、早起きすれば三文の得ならぬ数万円もトクするというのなら、疲れも一気に吹き飛ぶかも?

(取材・文・撮影/ノムラカナ 村田らむ)

■週刊プレイボーイ6号「ネット取引時代のはじめての副業実例集」より