変化球の数ってどれだけあるの?



カーブやスライダー、フォークなどの野球の変化球。皆さんはどれくらいの数があるかご存じですか? 今回は、野球の変化球にはどんなものがあるのか、ご紹介いたします。





変化球の基本的な種類は、その時代の解釈や定義によって変わりますが、現在は10〜12種類だといわれています。まずは代表的かつ基本的な球種から紹介しましょう。



●縦方向に変化する変化球



・フォークボール

縦方向に落ちる変化球です。ボールを人さし指と中指の間に挟んで投げます。「大魔神」の愛称で親しまれた佐々木主浩選手などがこのフォークボールを決め球にしていましたね。



・スプリットフィンガード・ファストボール

フォークボールと同じく、縦方向に落ちる変化球です。フォークボールよりも速い球速で変化します。SFFと頭文字だけで表記したり、スプリットと略して表記されたりします。



・パームボール

手のひらで押し出すように投げる変化球。主に縦方向に落ちるように変化しますが、投げるピッチャーによっては斜め下方向に落ちたりします。



・チェンジアップ

ボールをわしづかみにして投げたり、浅く包み込むようにして投げたりするなど、ボールに回転が伝わらないようにして投げる変化球。球速も遅く、また回転が加わらないため、空気の抵抗を受けて主に縦方向に変化します。



●ピッチャーの利き腕と反対側に変化する変化球



・スライダー

人さし指と中指でサイドスピンをかけることにより、投手の利き腕とは反対方向にスライドする変化球です。スライダーには通常のスライダーよりも球速が速い「高速スライダー」、フォークボールのように縦方向に落ちる「縦スライダー」などがあります。



・カーブ

スライダーと同じく、投手の利き腕と反対方向に曲がり落ちる変化球です。速球とのスピード差が大きいため、打者のタイミングを外したい場面などで使用されます。カーブにも変化量や球速でいくつか種類があり、より遅く大きく変化するカーブを「スローカーブ」、通常のカーブより速い球速で曲がる「パワーカーブ」、縦方向に変化する「ドロップカーブ」などがあります。



・スラーブ

スライダーとカーブの中間の変化をするボールのことを「スラーブ」と呼びます。埼玉西武ライオンズの石井一久投手などがこの変化球を使っています。



●ピッチャーの利き腕側に変化する変化球



・シュート

シュートは投球時に腕をボールの内側に内旋させるように投げる、ピッチャーの利き腕側に曲がる変化球です。速球と球速があまり変わらないので、速球だと思ったバッターのタイミングをズラしたりできます。速球と球速がほとんど変わらないシュートは「高速シュート」などと呼ばれたりします。



・シンカー

ピッチャーの利き腕側に斜めに沈むように変化する変化球です。オーバースローの選手が使うと腕に大きな負担がかかるため、サイドスローやアンダースローの投手が主に使用します。また、左投げの投手が使うシンカーは「スクリュー」と呼ばれていたりしますが、定義があいまいだったりします。



●それ以外の変化球



・ナックルボール

ボールが回転しないように投げることで空気抵抗が増え、不規則な変化を生み出すのがナックルです。ほぼ無回転で投げられたボールは、左右へ揺れるように不規則に変化しながら落ちます。どう変化するかわからないため、打者は打つのが難しく、またボールを受けるキャッチャーも捕球するのが困難な変化球です。



・カットボール

カットボールは、打者の手元で曲がる変化球です。直球とあまり変わらない球速で投げることができ、変化量はわずかですが鋭く曲がるので、バットの芯を外すのに有効です。投球時にボールを切るように投げることからこの名前がつきました。



これらの代表的な変化球以外にも、ピッチャーそれぞれのオリジナルの変化球が数多く存在します。



代表的なオリジナル変化球としては、ボールを親指と人さし指で挟んで投げ、縦方向に変化する佐藤義則投手の「ヨシボール」や、米田哲也選手の投げるフォークに名づけられた「ヨネボール」、平松政次投手の決め球である「カミソリシュート」など、独自の名称がついた変化球やオリジナルの握り方の変化球があります。





基本的な変化球は10〜12種類ですが、投手独自のオリジナル変化球を加えるとその数は50種類以上になるそうです。また、海外リーグの投手にもやはり独自の変化球を持つ選手が多いそうで……そうなると数え切れないほどの変化球があるわけですね。変化球の奥は深いようです。



(貫井康徳@dcp)