糖尿病専門医に聞く。鍋料理でも高カロリー食材に注意!




寒い日の定番として、夏の暑い日に汗をかきながら、また、手抜き料理としてもおなじみの鍋料理。ヘルシーなイメージを持つ人も多いと思いますが、実際のところはどうなのでしょうか。



『専門医が考えた 糖尿病に効く「腹やせ」レシピ』(洋泉社)の著書で「腹やせのための食べ方」を提案されている糖尿病専門医の福田正博先生に、鍋料理のカロリーについて詳しいお話を伺いました。



■うどんやおおちはごはん一杯分に相当する



――鍋料理の種類によってカロリーは変わりますか。



福田先生 鍋は調理に油を使わないので、いため物、揚げ物などに比べて低カロリーになります。

また、鍋料理のなかでも、水炊きや野菜中心ならカロリーは低く、太りにくいでしょう。一方で、鶏ガラスープのこってりした鍋や牛肉中心のすき焼きは高カロリーになります。



使用する肉の部位や具材によってカロリーは前後しますが、鍋料理の1人前あたりのカロリーを比較すると、次の通りです。



すき焼き……約900キロカロリー

しゃぶしゃぶ……約680キロカロリー

キムチ鍋……約570キロカロリー

ちゃんこ鍋……約530キロカロリー

カレー鍋……約340キロカロリー

寄せ鍋……約260キロカロリー

たらちり鍋……約190キロカロリー

湯豆腐……約110キロカロリー



――では、カロリーが低い具材にはどのようなものがあるでしょうか。



福田先生 低カロリーの食材は、野菜、キノコ類、海藻類です。どんどん鍋に入れましょう。一方で、牛肉や豚肉のバラなどの脂身、霜降り牛、鶏の皮はぐっと高カロリーになります。脂身が少ない赤身の肉を選ぶ、食べるときに脂身や鶏の皮を外すだけでもカロリーダウンができます。



魚の場合は、タラ、タイ、カレイなどの白身魚や、イカ、タコ、エビ、ホタテなど貝類、甲殻類が低カロリーです。鍋のメイン料理は、これら魚介にしましょう。



――意外と高カロリーだから注意! という具材はありますか。



福田先生 糸こんにゃくやしらたきはこんにゃくが原材料なので低カロリーですが、見た目に似ているくずきりやイモ類でできた乾燥めんはデンプンで作られているので、高カロリーです。



イモ類は野菜ではなく糖質に分類されるので、太りにくい食材とは言えません。

また、鍋に付き物のうどんやおもちは意外と高カロリーな食材です。うどん1玉は約250キロカロリー、おもち1個(50g)は118キロカロリーです。白いごはん1膳が約200キロカロリーですから、しめにうどんを入れる、お餅をたくさん食べると、カロリー過多になります。



――お勧めの鍋の具材や食べ方はありますか。



福田先生 昆布でだしをとってポン酢で食べる、野菜と魚がメインの水炊きがお勧めです。ポン酢には、ネギや大根おろし、もみじおろし、ゆずこしょうなど、さまざまな薬味を入れて、味の変化を楽しむようにします。



一人前だと、白菜、もやし、白ネギ、菊菜(水菜)、にんじん、シイタケ、大根など、野菜はそれぞれ一つかみを目安とするといいでしょう。それに、タラの切り身1切れを加えます。大根を薄く皮をむくように包丁を入れて短冊切りにすると、きしめんのような形になって、歯ごたえのあるめん類に似た食感になり、うどんよりかなり低カロリーになります。



しめにごはん1膳を卵半分でといた雑炊にしても、この鍋は約500キロカロリーです。『この量では足りない!』と思ったときは、野菜をプラスしましょう。



――ありがとうございました。



霜降り牛、イモ、おもち、くずきり、さらに具材の味がしみ込んだスープとからめるしめのうどん……、どれも高カロリーということです。これを機会に具材選びを考え直すことにしましょう。







監修:福田正博氏。大阪府内科医会会長。医学博士。糖尿病専門医。ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)院長。名医として数々のメディアで紹介され、著書に『糖尿病は「腹やせ」で治せ!』、『専門医が教える 糖尿病食で健康ダイエット』(ともにアスキー新書)、『専門医が教える 糖尿病ウォーキング!』(扶桑社新書)、『専門医が教える5つの法則 「腹やせ」が糖尿病に効く!』(マガジンハウス)、また最新刊の『専門医が考えた 糖尿病に効く「腹やせ」レシピ』(洋泉社)が、ヘルシーダイエットのための料理本として話題。





(岩田なつき/ユンブル)