外資系銀行でディーラーとして活躍後、業界黎明期よりFXビジネスに携わるパイオニアの一人、FX プロフェッサーこと鈴川克哉氏と、インターバンク市場ドル円外為ブローカーとして活躍した岡三オンライン証券・投資戦略部部長の武部力也氏が2013 年の為替相場を展望した。

武部:国際協調枠組と日米同盟を考えると、よっぽど切迫するような通貨高で、じりじりと日本が苦しめられて、崩壊するようなところまでいかないかぎり、円売り介入というのはなかなかできないと思います。だから日本も今の時期は一緒に我慢してくれ、という諸外国の声を日本が国際協調枠組の中で認識していかなかったら、日本は世界の国々から孤立してしまいますよ。こういった国際戦略も視野に入れなければいけないのが為替相場なのかなと思います。

 特にドル円は国の利害がストレートに出てくるもの。為替を経済的観点からだけではなく、外交問題も踏まえた上で取引をしてほしいですね。2013年はそういう外交問題も強く為替相場に影響してくると思いますし。

鈴川:通貨を安くして輸出を増やしたいのは、どこの国も考えていますね。欧州の金融問題もまだ落ち着いておらず、欧州勢はユーロ安にしたがっている。アメリカにしても基軸通貨を離したくないから、ドル高を標榜してはいますが、本音はドルも安い方がいいはずです。このような多国間の利害関係にも注目したいところですね。

武部:FXをやる方は知的格闘技をやっているんだ、という気持ちで取引に臨んでほしいです。FXを考える上で「知的」という観点は避けられないことだと思います。

鈴川:そうですね。知的というのは大前提です。

武部:そこがただの博打やギャンブルと違うところですね。

鈴川:海外でFXに参加している人も知的な人が多いです。そのことを認識した上でFXをしないと、すぐに負けてしまいますよ。

武部:相手はどういう人たちなのかを知れということですね。

※マネーポスト2013年新春号