保護者ら危惧の声


 大阪市立桜宮高校の生徒が教諭から体罰を受け自殺した問題で、被害者である生徒側が罵声などの嫌がらせを受けています。同校のある都島区のPTA協議会からは「とにかく子どもたちがこれ以上被害を受けないようにしてほしい」との声が上がっています。

 同協議会には、桜宮高校の保護者らから、生徒の被害が報告されています。

 生徒が街で体罰問題の責任を問われるような罵声を浴びたり、自転車置き場で同校ステッカーを貼った自転車のサドルが抜かれるなどの嫌がらせが相次いでいるといいます。生徒がバスに乗っていて男性から「降りろ」と言われたケースも。

 同区にある全く別の市立校である桜宮中学校にも非難の電話がかかっており、生徒が因縁を付けられる事例も出ているといいます。

 加えて桜宮高校生徒へのインターネット上の誹謗(ひぼう)中傷はとどまるところを知りません。

 橋下徹市長が、一人ひとり違う生徒のおかれた状況や「意識」について丸ごと決め付けるような発言を繰り返し、「『自分は違った』は許されない」「当事者意識を」などと生徒側の責任を強調していることによる影響は否定できません。

 生徒からは「私たちは事件を決して軽くはみていない」「大切な命、守りたかったものが失われた」「市長の発言に苦しんでいる人もいる」との声があがっています。

 橋下市長の乱暴な介入で市教育委員会が同校の体育系2科の入試中止を決定した21日、同PTA協議会は、入試の実施や在校生の心のケアなどを求める要望書を市教委に提出しました。

 前日20日の同協議会の臨時実行委員会では「子どもたちには責任はない」「市長・市教委は子どもたちのことを考えて対応してほしい」「桜宮高校の先生全員が体罰を行っていたわけではない」「体罰は桜宮高校だけの事案ではない」「教職員・保護者の体罰に対する意識改革をしなければ」といった意見があがったといいます。(藤原直)