相手に選択肢を与えると人間関係がうまくいく




●満足度を高めるポイントは選択肢

コミュニケーションをしていて、相手に好感を抱いたり、疲れてしまったりすることがある。その差は何だろう。話の内容、リズムなどいろいろな要素が関係しているが、ポイントは、相手に選択肢を与えているかどうかだった。





●友人との待ち合わせにも選択肢を与える

例えば、友人と待ち合わせの場所を相談するときの会話。「どこにしようか?」、「待ち合わせどうする?」といったように相手に完全にお任せもあるだろうが、これも困りもの。



では、こちらから提案する場合を検討してみよう。「土曜日の待ち合わせ、こないだ行った○○百貨店地下のアクセサリー売り場あたりでどう?」という誘い方もあるだろう。これを、選択肢を与えるコミュニケーションに変えてみると、例えばこうなる。



「土曜日、直接映画を見に行く?それとも軽くお茶してからがいい?」、「(直接映画という場合)じゃあ、こないだ行ったアクセサリー売り場あたりで待ち合わせようか?それとも、映画館のチケット売り場あたりで直接待ち合わせるほうがいいかな?



」といった誘い方になる。後者は、選択肢をいくつかに絞って相手に選んでもらうというスタイル。話が早く決まるし、相手が自分で選んだという満足感を得られる。



●接客業ではこう生かしている

ドイツ車ディーラーの接客マナーマニュアルでは、ショールームはお客さまにお車を選ぶ喜びを得ていただく場というコンセプトがある。それを反映するのが飲み物のすすめかた。



「暖かいものと冷たいもののどちらが宜しいですか」から始まって、例えば「暖かいのがいいな」という返事を受け、「温かいお飲み物は、コーヒー、紅茶、ハーブティー、日本茶、こぶ茶〜がございます。



お好みのものはありますでしょうか」と続く。その後、「紅茶をいただけるかなぁ」とお客さまが仰(おっしゃ)ったら、「ダージリン、アールグレイ、オレンジぺコ、アッサム〜がございます。どれが宜しいでしょうか」とたずねてから、ミルクや砂糖について確認するといった流れである。



お客の好みを聞かずにただコーヒーを出したりお茶を出したりするのと、どちらが満足度が高いだろうか。



選択肢を与えるコミュニケーションは、上司が部下と対話する際にも、また、親が子と話をする際にも使えそうだ。







(文:深山敏郎/(株)ミヤマコンサルティンググループ/コミュニケーションズ・スペシャリスト)





●著者プロフィール



コミュニケーション改善の請負人として、高級ホテル、外食チェーン、外車ディーラー、IT企業など、20年で延べ4万人あまりを直接指導。夢は、英国でシェイクスピア芝居を英語で上演すること。

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執筆協力:石井公一(いしいきみかず 中小企業診断士)