ゆるキャラまんべくんはハイセンス


今やまちの顔といわれるまでにその地位を向上させた全国各地のゆるキャラたち。







中でも、往年の喜劇俳優・由利徹のギャグ「オシャ、マンベ」に次ぐインパクトで長万部(おしゃまんべ)町を全国区の地名に押し上げた功労ゆるキャラ、まんべくんの際立つ個性を紹介しよう。



■主役を完全に食ってしまうほどの個性は見習いたい!



2003年7月31日午後3時、「北海道のイタリア」渡島半島に位置する長万部町で誕生したのが、今回紹介するゆるキャラまんべくん。



頭には町の花「あやめ」をあしらい、耳の「ホタテ貝」とボディの「カニ」は町の特産品。どんぐり眼(まなこ)でほほ笑む顔がかわいらしい。しかし、キュートな見かけに反して、かつては毒舌キャラだったまんべくん。10万フォロワーを誇ったTwitterで少々毒舌が過ぎ、世間をお騒がせしたことも(まんべくんのTwitterは終了しています)。しばしの反省期間を経て、すっかりカドが取れ、カニだけに一皮むけて大人になったが、その人気ぶりは健在だ。



実を言うと、まんべくん誕生のきっかけとなった町の開礎130年を記念した新キャラクター募集で、入賞に輝いたのは別のキャラクターだった。まんべくんは準入賞。なのにゆるキャラ祭りなどのイベントに長万部代表として参加するのはもっぱらまんべくん。長万部観光協会によると、「単なる目立ちたがり屋なんです」とのこと。入賞作品を食ってしまうアクの強さはアッパレ。





■まんべくんばかりが目立つが長万部ってどんなとこ?



北海道のなかでも長万部の歴史は古く、17世紀には松前藩とアイヌの戦い「シャクシャインの乱」の決戦場となった場所だ。



この不思議な地名「オシャマンベ」はアイヌ語に由来する。オは川の入り口、シャマンベは魚のカレイを意味。要するに、「カレイが捕れる場所」。カレイもさることながら、カニやホタテの名産地として知られ、名物かに飯は道産子のソウルフードと言っても過言ではない。



駅の近くの長万部温泉では、源泉100%かけ流しの湯が旅人を癒やし、アメリカのイエローストーン国立公園と長万部にしかない巨大な石灰華ドームや、写万岳(しゃまんだけ)の頂上からの絶景、全国的な人気を誇るコーキーズクッキー発祥の菓子店など、意外な魅力も盛りだくさんだ。



しかし今、ダントツ人気の観光名所はJR長万部駅の構内にある。ここでもやっぱり、まんべくんが黙ってはいなかった!











■新観光名所!誰でもウエルカムなまんべくんの部屋



今、大注目の新・観光名所とは、JR長万部駅構内にある「まんべくんの部屋」だ。観光案内所「インフォまんべ」広報室がまんべくんの部屋になっていて、本人が在室のときはご丁寧にブログでお知らせする。



まんべくんには長万部観光協会の広報室長という顔も。額に入れて飾ってある「辞令」をよく見ると、「辞令 おしゃ まんべ 殿」とある。まんべくんには名字まであったのか!喜劇俳優が残した一世一代のギャグが頭をよぎる。











インテリアの大部分は自分の写真やファンレターなど。目立ちたがり屋にありがちな「自分大好きくん」の一面ものぞかせる。壁には公募した「まんべくん川柳」を掲示し、自ら上位作品を選考。



ここでメダル獲得作品をご紹介しよう。



「まんべくん なんでそんなに カワイイの」。



う〜ん、どこまでも自分大好きなまんべくんなのであった。

















ただし、まんべくんは人気者ゆえに出張が多いため、どうしても会いたい方はブログチェックを忘れずに。



http://www.osyamanbe-kankou.jp/



■グッズの売り上げもうなぎ登りなまんべくん



長万部の名物はこれまでカニやホタテ、かに飯などが定番だったが、まんべくん台頭により、その勢力図も変わりつつある。











「愛くるしいまんべくんに癒やされる〜」とまんべくん人形はOLさんにも大人気。金太郎あめならぬ「まんべくんあめ」は泣く子も黙るインパクト。「Oh! Shamanbe」のロゴで勢い任せのステッカーや缶バッジなど、お土産に最適なグッズも勢ぞろい。思い切って長万部観光の際は、ぜひチェックしてほしい。



そして、長万部町内を歩く機会があれば、鼻歌を歌いながらのんきに散歩するまんべくんに遭遇するかもしれないことを頭の片隅に覚えておくのがいいだろう。











長万部町プロフィール

札幌から車で約3時間、函館から車で約2時間。主な産業は漁業(ホタテ)、酪農、林業。人口約6300人。



(菅谷環)