北海道のゆるキャラ「テレビ父さん」知ってる?




192万人が暮らす大都市札幌。そこにはビッグなゆるキャラがいた!

その名は「テレビ父さん」。





札幌の街並みを象徴するテレビ塔をモチーフにしたゆるキャラで、スケールは大きいが、中身は実に庶民的な愛すべきお父さんだ。



■今年で生誕10周年。意外に古い、日陰のゆるキャラ



札幌の中心部、大通公園。その東端にそびえ建つ地上147.2メートルの「さっぽろテレビ塔」。2012年で開業55周年を迎えた電波塔で、赤い鉄塔と地上90mの高さにある緑色の展望台が印象的だ。



大通公園はじめ札幌市街を一望する観光名所としても親しまれ、全国各地から札幌を訪れる修学旅行生にとっては絶好の撮影スポットになっている。



そんな「さっぽろテレビ塔」で10年ほど前からちらちら視界に入ってくるようになったのが、ゆるキャラ「テレビ父さん」だ。



テレビ塔をそのまま縮小した赤いボディー、展望台に見立てた緑の腹巻き、頭にピーンとツノを立て、ちょびひげ、細い目がいかにもゆる〜い感じ。

今でこそブームの恩恵を受け、各所でもてはやされているが、誕生当初は「唐辛子のおばけ」「スイカバーの化身」などと揶揄され、誰にも相手にされなかった。





■時代の波をうまくサーフィン。地道な活動を怠らない働き父さん



「時代が父さんに追いついた」。



テレビ父さんはきっとそう言って、細い目をさらに細くしていることだろう。

ここ数年のゆるキャラブームですっかり人気者になったテレビ父さん。北海道にもたくさんのゆるキャラ仲間ができたことを喜んでいるとか。









テレビ父さんの仕事はさっぽろテレビ塔の入り口で観光客をお出迎えしたり、幼稚園や小学校を訪問したり、結婚式などのイベントに無料で出席する「無料出張サービス」など。



地道な活動の甲斐あって、今では約160種類ほどあるテレビ父さんグッズがバカ売れ。札幌のお土産と言えば、かつては「白い恋人」だったが、ナウなヤングは迷わずテレビ父さんを選ぶ。







■非公式だってかまわない!オヤジキャラ全開でこれからも突き進む!



そんな人気者にも関わらず、実はさっぽろテレビ塔の非公式キャラクターである。



運悪くテレビ父さんが登場するほんの少し前に、公式キャラクターとして「タワッキー」なるキャラクターが誕生していたのだ。



しかし、当時の担当者がテレビ父さんのとぼけた表情に魅せられ、Tシャツを試作したところ、あっという間に完売。これに味を占めた担当者は次々にグッズを開発し、テレビ父さんはスターダムへとのし上がったのだ。



実力で地位を築き上げたテレビ父さんには、非公式でも「そんなの関係ねぇ〜」とばかりに、ファン層を拡大し続けている。



ほぼ毎日更新の「テレビ父さんブログ」を読むとその人柄、いや、ゆるキャラ柄にふれることができる。



http://tv-tosan.jugem.jp/



仕事終わりに一杯やったり気持ち良く懐メロを歌ったり、「残暑ざんしょ〜」という太古のギャグなど、オヤジネタ満載だが、読むほどになぜか癒やされる。不思議と、会社や街の中にいるその辺のオヤジたちにまでやさしい気持ちになれてしまうのだ。



ついでにツイッターもやっているテレビ父さん。そちらの方では、ファンとの交流にも余念がない。「ブログのネタがない」などと愚痴ったりもするが、意外と電脳父さんである。



http://twitter.com/tv103









■テレビ塔に行けば、テレビ父さんのさらなる魅力に触れられる



マメに情報発信するテレビ父さんだけあって、すでに人気は全国区。しかし、真のファンならば、さっぽろテレビ塔に上るべし!そこにはファンの聖地としてあがめられている、「テレビ父さん神社」があるのだ。



担当者の言葉を借りれば「ふざけて作った割には…」風水的な立地条件が良く、ご利益があると評判。祈れば願いがかなうかもしれない。お賽銭も忘れずに。









そんなテレビ父さんには、愛する家族がいる。

恋女房のテレビ母さん、小学生の息子・たろー、まだ赤ちゃんの娘・はなこ。そして、札幌の温泉地・定山渓で余生を過ごすおじいちゃんとおばあちゃん。









家族のために日々、ブログ更新やゆるキャラ祭りへの参加を怠らないテレビ父さんは、働く父さんの鏡。





今や、北海道のゆるキャラたちを率いる、中間管理職的地位を確立。今後もテレビ父さんの活躍から目が離せない。





さっぽろテレビ塔プロフィール

札幌の中心部・大通公園に建つ電波塔。雪まつりの会場としてにぎわい、夏は連なるビアガーデンが風物詩。今ではそこにテレビ父さんの姿が良く似合う。



(文/菅谷環)