腹巻きをするとダイエットになるというのは本当?




数年前から、冬になるとインナーショップで腹巻きを見かけるようになりました。徐々に腹巻き女子は増えているらしく、今年は100円ショップの主要ラインナップとして登場するまでになっています。腹巻きをしている姿はビジュアル的に抵抗があるけれど、冷えを緩和するのはもちろん、美容にも効果的がありそうです。腹巻きの効果について取材しました。



■腹巻きは、日本だからこそ生まれた



教えてくれたのは養生学の専門家で、日本の習俗にも造詣が深い島内薫さん。



――寅さんの代名詞だった腹巻きですが、いつからあるのでしょうか?



「腹巻きの起源は、はっきりしていません。鎧が起源だという説、帯が起源だという説、ふんどしが起源だという説、いろいろあります。どの起源にせよ、タスキだったり帯だったり、日本は『締める』文化です。ですから、おなかを締める腹巻きが日本で生まれたのは自然なことだと思います」



――寅さんのお財布だったという話を聞いたこともあるのですが……。



「そうですね。博徒は『さらし』を巻いたり、腹巻きをしたりしていました。大工さんなど職人もしていましたよね。日本には、『腹をくくる』『片腹痛い』『腹が立つ』など、おなかに関連した言葉が多いです。日本人にとって、おなかは重要な意味を持っていたのは確かでしょう」



また、賭博等の元締めを意味する胴元の「胴」は、寅さんのように腹巻きにお金を入れていたからという説もあるようです。



■ダイエットを意識するなら遠赤外線素材



――腹巻きをすると体が温まるのでしょうか?



「人間の体には、腰を締めると体が温まりやすいという特徴があるので、腹巻きもある程度、効果があると言えます。また、女性は、おなかに生殖器がある関係で、男性よりおなかの冷えを察知する能力が高いです。ですから、腹巻きをすることによって、おなかを温めると、体全体が温まったと感じる女性は多いかもしれませんね。腹巻きの位置としては、女性はウエストよりやや上に、男性は腰につけると良いでしょう」



――オススメの腹巻きの素材は何ですか?



「暖かさを重視するならウール、肌触りならシルクでしょうか。また、カイロの代わりに利用したいなら、遠赤外線素材もいいかもしれません」



――ゲルマニウム入りだとダイエットに効果があるのでしょうか?



「ゲルマニウムでダイエット効果がある人もいるとは思いますが、実証されていません。もし、ダイエット等、美容を意識されるのであれば、体をより温める遠赤外線素材にしてみてはどうでしょうか。また、締める効果が高い腹巻きもおすすめです」



■腹巻きがやせ体質を作るわけではない



――腹巻きで暖かくしていると、やせやすい体になるのですね?



「必ずしもそうではありません。確かに血流はアップします。けれども、体質改善になるかというと、また別の問題。ずっと腹巻きをしていると、体が腹巻きに頼りすぎてしまい、腹巻きなしでは、逆に新陳代謝が滞ってしまう体になってしまう可能性もゼロではありません」



――えー!? じゃあ、どうすればいいのでしょうか?



「上手に、冷えを使って、身体の熱をとることですね。例えば、頭や胸を涼やかにしておけば、腹巻きで人工的に温めた部分の熱が、涼しいところに流れます。一カ所がずっと熱を持ち続けているという状態を避けるのです。寒いとやたらめったら温かくしたくなるかもしれませんが、冷えを嫌がらなければ、勝手に身体がつないでくれる。自然と新陳代謝力も高まった体になるのです」



温める場所と、そうでない場所。メリハリが大事なのですね。



取材協力

薬剤師、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師 島内薫さん



(OFFICE-SANGA 臼村さおり)