LCC、完全覆面調査 (3) 関空に誕生した”LCCターミナル”は「誇大表現」

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那覇空港にLCCターミナルができた10日後の10月28日、関西空港にも”LCC専用ターミナル”がオープンした。

”LCC専用ターミナル”と、””をつけたのは、正式名称が「関西国際空港 第2ターミナルビル」だからだが、その正式名称は「誇大表現」というのが実際に使ったときの偽らざる印象だ。

バブル経済がはじける前に設計された関西空港の第1ターミナルはイタリア人のデザイナーを採用し、国内で最も豪華なターミナルビルである。

一方、今回オープンした第2ターミナルは、ほとんどがプレハブの「簡素」を絵に描いたような造り。

使用する航空会社の数も第1ターミナルが50社近いのに対し、第2ターミナルはピーチ・アビエーションのLCC1社のみ。

あまりにも大きな違いがあるのだ。

とはいえ、海外ではこれがLCC専用ターミナルのスタンダード。

そういう意味では違和感はない。

さて、今回の覆面調査では那覇空港から関空までピーチで飛んだ。

着陸してドアが開くと、ボーディングブリッジ(搭乗橋)もなければ、送迎バスも見えない。

しかし那覇空港で同じ経験をしているので、もはや違和感はない。

タラップを降り、歩いてターミナルへ向かった。

幸い天気が良く、雨に降られることはなかったが、関空は海上空港だから風や雨の強い日は大変だろう。

ターミナルに入ると長いコンコース(通路)を歩いて手荷物受取所へ。

通路は明らかに空調がきかなさそう。

夏は暑く、冬は寒いはず。

これもLCCターミナルの世界基準ではある。

手荷物は、ちゃんとターンテーブルで受け取れた。

貨物用を改装した那覇空港のLCCターミナルに比べると全体的に設備は上だろう。

国内には那覇と関空にしかLCC専用ターミナルはないし、大手が使うターミナルに比べると低レベルの争いではあるが……。

荷物を受け取ったら、出発・到着兼用のロビーを抜けてメインターミナル行きのシャトルバスで第1ターミナルへ移動した。

所要時間は約7分だった。

運行間隔は、5時から23時46分までは3分〜8分。

それ以外の時間帯も毎時1本を運行している。

また、タクシーやリムジンバスを使えば、第2ターミナルから大阪市内へ直接アクセスできる。

電車を使うなら第1ターミナルで乗り換えるしかない。

第2ターミナルの出発フロアは、だだっ広く鉄骨がむき出しの典型的なLCC専用ターミナル。

書籍・薬類・土産品を売るスーベニアショップ、セブンイレブン、銀座ライオン、プロント、それに銀行、携帯電話レンタル、海外旅行保険の販売カウンターと、施設やショップは必要最小限。

ただ、ピーチの国際線を兼ねたターミナルのため、那覇のLCCターミナルよりは充実しており、国際線の搭乗ゲート内には免税店もある。

ところで関空に就航しているLCCは、もう1社ある。

関空から成田、札幌、福岡、沖縄に就航しているジェットスター・ジャパンで、使用しいるのは第1ターミナル。

ということは、便利さではジェットスターが有利ということになる。

今回搭乗したジェットスターの成田行きの便はなんとボーディングブリッジを使っており、そのまま機内にアクセスできた。

大手航空会社なら当たり前なのだが、今回の覆面調査では初の体験だった。

また、第1ターミナルは大阪市内から電車でのアクセスが可能で、ポートターミナルからの高速船もある。

ショップや施設も、第2ターミナルに比べれば圧倒的に充実している。

さて、次回はLCCの機内サービスを徹底比較。

結構違いがあるものなのだ。