ネット上での発言には気をつけて! 身近な人がネットストーカーになる悲劇




SNSでは、世界中の見知らぬ人と交流できたり、連絡がとれなかった友人と再会したり、現実では難しかったことが簡単に実現します。しかし一方で、トラブルに巻きこまれることもあり、中でも、インターネットを利用して特定の人物につきまとう「ネットストーカー(サイバーストーカー)」は、深刻な事態に発展することも少なくないようです。被害にあわないためにするには、普段からどんな対策をとるべきなのでしょうか。実際にネットストーカーの被害にあった人の体験談をうかがい、考えてみたいと思います。



■被害その1:知り合いがネットストーカーに



清掃会社につとめているSさん(24歳・男性)は、飲み会で知り合った女性がある日を境に「ストーカー化」したとか。



「最近は、初めて会った人に『Facebookやってる?』と聞かれることが多くなりましたよね。その子とも、そんな感じで、SNSでのやり取りが主でした。



あるとき、彼女とデートしたときのラブラブ写真(笑)を、ふざけて投稿したんです。みんな、おれに長く付き合っている彼女がいることは知っていたし、ツッコミやからかいのコメントが多かったんですが、その日を境に例の子の態度が急変しました。



『信じられない』や『酷い』などからはじまって、しまいには、自分と付き合っているのにとか、そんなメッセージが大量に送られてくるように。もちろん、その子とは何もなく、2人きりで会ったこともない。



どうしよう、と悩んでいるうちに、SNSでつながっていた自分の友人、果ては彼女にまで、中傷のコメントや、ありもしないことを吹き込みはじめてしまい、彼女とは大ゲンカ。必死に説明して、なんとか彼女とは別れずにすみましたけど、1回の投稿であんなことになるとは思ってもみませんでした」



ネット上でコミュニケーションを取っていて、恋愛感情を抱いてしまうことは少なくないようです。中には、脈ありかも? と思っていた相手から「恋人がいた」ことを知らされ、ショックのあまり嫌がらせ行為にはしってしまうことも。「恋人がいる」と宣言しておくことも、被害にあう確率を低くしてくれそうですね。



■被害その2:ストーカーの正体は……



主婦のNさん(29歳・女性)は、ある日友人から「さらされてる」と知らされました。教えられた掲示板を見てみたところ、知り合いがみれば自分だとはっきりわかるようなプロフィールや、誹謗中傷などが大量に書き込まれていたそうです。



「実は、私は自分のブログやSNSに、顔出しに近い写真や子どもの写真を投稿していたんです。ママ友や親しい友人との交流が主で、プライベートなことも頻繁に書いていました。



掲示板には子どものことも書かれていて、子どもを外に出すのも、自分が外に出るのも怖くなって……。旦那にもすごく叱られ、結局専門家に相談することにしました。



その後、書き込みをしていた相手をきいてびっくり。結婚する前、しかもかなり以前に付き合っていた元カレだったんです! 別れてからは、まったく連絡も取っていなかったのに……」



連絡をとっていなかった古い友人とも再会できることは、SNSの特長のひとつ。しかし、逆にそのことが被害にあう原因にもつながるようです。自分の情報をインターネット上にあげてしまうことは、避けるべきかもしれません。



■被害その3:ブログに批判的な記事を書いたら……



会社員の0さん(35歳・男性)は、自分のブログにアップした記事が原因で起こった、ある事件を話してくれました。



「僕のブログのアクセス数は1日に数人。親しい友人たちと、ワイワイ話す程度のブログでした。だからつい、友人たちと話しているときのようなノリで、ある芸能人を批判するような記事を書いてしまったんです。



記事をアップした翌日、アクセス数が見たことのないような数になっていて愕然としました。コメント覧も大荒れです。



掲示板にブログがさらされたのが原因だったのですが、ブログを消しても今度はSNSを発見され、SNSを消せば今度はTwitter……そんな感じで、どんどん個人情報がばれていくのが本当に恐ろしかったです」



普通のストーカーとネットストーカーとの違いのひとつが、相手が1人とは限らないということ。最近では「祭り」と称して、犯罪の告白をした人などの個人情報を、たくさんの人が調べ上げてさらすということも少なくありません。インターネットは「誰でも見ることができる場所」であることを忘れないようにしたいですね。



■被害その4:スマートフォンで撮った写真にも要注意



最後にご紹介するOLのAさん(24歳・女性)は、ある機能がもとで、とても怖い思いをしたとか。



「もともとすごい機械音痴で、友人にすすめられてFacebookに登録したものの、機能がよくわからなくて……。登録時に使ったメールアドレスも、ずっと公開状態にしていたようなんです。



あるとき、そのメールボックスをみてびっくり。ある知人からのメールで埋め尽くされていたんです! どうやら私がFacebookに書き込みする度に、メールを送っているらしく、「●●はおいしかった?」みたいな……。



もっと驚いたのは、iPhoneで撮った写真を投稿した日のメールに、私が行った場所が書かれていたことでした。そのときは、スマートフォンの『位置情報』とかも知らなくて、もうパニック状態。怖くなってすぐFacebookも退会して、メールアドレスも消しました。



たまに会っても、どちらかと言えば素っ気ない態度の人だったし、今でもなんであんなメールを送ってきていたのか謎です。めったに会わないとはいえ、知人だから今でもちょっと怖いですよね……」



スマートフォン・携帯電話のカメラやデジタルカメラには、GPSと連動させる機能が搭載された機種があり、写真などの位置情報を残すことができます。これを知らずに撮影したものをインターネット上にアップすると、誰でもその写真がどこで撮影されたかを知ることができます。とくに、自宅などで撮影した写真には注意が必要ですよね。



■SNSの専門家に聞く、ネットストーカーにあわないために必要なこと



青少年ユーザーのゾーニングや、人・システムによるパトロール、教育・啓発活動などを通じて、インターネットやSNS利用の健全化を図っている「mixi」。同社の広報を担当されている徳田さんは、ネットストーカーなどの被害にあわないために必要なことのひとつとして、こんな話しをしてくれました。



「SNSといっても、それぞれサービスの特性はことなります。SNSを利用する際は、それぞれのサービス特性に合わせた利用方法をすることが大事なのではないでしょうか。



例えば、弊社の提供しているSNS『mixi』では、プロフィールや各種投稿に関して、細かく共有範囲を設定できるようにしています。このように、『誰』に『どこまで』自分の情報見せるのかを、それぞれのサービスを上手く利用して、しっかりと管理することが自分の身を守ることにつながっていくのではないでしょうか」



体験談をみると、不用意に自分の情報をオープンにしているところが見受けられます。仲の良い友人とインターネットなどで接していると、そこが「誰でも見ることができる場所」だということを忘れがち。とくにSNSでは、よりその傾向が強く、多くのトラブルが発生する原因にもなっているようです。



まずはしっかりと、それぞれのサービスや機能をよく知って、自分が伝えたい情報を伝えたい相手にちゃんと伝えることが、ストーカー被害にあわないために、また、被害を最小限に抑えるために必要なことのようです。



(OFFICE-SANGA 梅田丸子)