寒い季節には欠かせない存在の「フリース」って一体何物?




冬のファッションでは、見た目も大事ですが、暖かさも気になるところ。数ある生地の中でも、フリースは「暖かい生地」として、もはや冬服の定番素材となっていますよね。軽くて、暖かくて、そして速乾性もある。今回は、そんな寒い季節に欠かせない、フリースの正体に迫ってみたいと思います。



そもそも、フリースというのは、羊一頭から刈り取った、一つながりになった羊毛のことを指す言葉だそうです。そのため、羊毛のことをフリースと呼ぶこともあります。しかし、私たちが普段「フリース」と呼んでいる生地は、羊毛ではありません。一体何から作られているのでしょうか? 生地販売を行っているコットンプラザの、松本さんにお話を聞いてみました。



■一般的なフリースはポリエステル



「現在、一般的に『フリース生地』と呼ばれている素材は、ポリエステルを材料として作られています。ポリエステルは石油由来の物質ですね」



ポリエステルの中でも、フリース素材に使用されているのは「ポリエチレンテレフタラート」と呼ばれるもの。実は、このポリエチレンテレフタラートの略号はPET。つまり、ペットボトルと同じ材料からできているというわけです。



そのため、最近ではペットボトルの再利用から作られたフリース素材もあるようですね。



■暖かいのはなぜ?



「フリース生地は、起毛処理されています。繊維を起毛処理すると、繊維の間に空気をため込むことができるのです。そのため、フリース生地は体温を蓄え、さらに寒い外気を遮断する効果があります。しかも、通気性は非常に良いですから、ほかの生地と比べると乾きやすいという特徴も持っています」



風の強い日には、フリースの上に風を通さない素材を重ね着すると、寒さ対策はバッチリです。



ちなみに、フリースという言葉の原義である羊毛も、暖かい素材ですよね。ただ、ウール製品は乾きにくいため、その点をクリアできるように開発されたのが、ポリエステル素材のフリースです。



■いろいろな種類のフリースがある?



「最近人気のマイクロフリースとは、一般的なフリース素材よりも繊維が細かいものです。また、毛足が長いフリースは、ボアフリースと呼ばれています。材料面での違いはありませんが、繊維の長さや細かさによって、違う名前がつけられているようですね。



また、フリース生地は耐久性が低いという問題があります。何度か洗濯すると毛玉ができてしまい、保温性が低下していきます。最近は、その点を解決するために、アンチピリング加工という毛玉ができにくくなる加工を施したフリース生地も多くなってきました」



長く使えるフリース商品を見つけたい場合は、アンチピリング加工が施されているかどうかをチェックしましょう。



■フリース商品のメンテナンスについて



「フリース生地の魅力は、『洗濯機で丸洗いできること』と言われています。しかし、摩擦に強い生地ではありませんから、できれば優しく、手で押し洗いなどをした方が長持ちします。洗濯機を使用する場合でも、洗濯ネットに入れて、短時間のコースを利用した方が良いですね。干すときは、陰干しにすると生地の傷みを軽減できます」



最近のフリース生地は改良が進んでいて、耐久性もアップしています。ただ、メンテナンス方法を誤ると、保温性が失われてしまう可能性がありますので、洗濯時には上記のポイントに注意してください。



生地の材料からメンテナンス方法まで、フリースは今や冬には欠かせない生地ですから、覚えておいて損はないですね。



ファッションだけではなく、バッグやブランケットといった雑貨でも、フリース生地は人気となっています。これからも、どんどん日常にフリースを取り入れて、オシャレと暖かさを楽しみましょう。



(OFFICE-SANGA 森川ほしの)