韓国メディアは14日、沖縄県・尖閣諸島の領有権をめぐり日本と中国が戦闘機を発進させるなど双方の対立が激化し、軍事衝突の危機が高まっていると伝えた。「両国とも相手の警告には耳を傾けず、共倒れの“チキンゲーム”が始まったとの分析もある」などと論じた。

 中国空軍の戦闘機は10日、尖閣諸島周辺の防空識別圏を飛行したことから、航空自衛隊はF15戦闘機を緊急発進させた。飛行が確認されたのは中国空軍のJ−7、J−10戦闘機。領空侵犯はなかった。

 中国による領空侵犯が相次いでいることを受けて、米国と日本は尖閣周辺に戦闘機を配備した。米軍はこの日から嘉手納基地にF−22ステルス戦闘機9機を配備。3機を追加して計12機を4カ月にわたり運用する予定という。F−22ステルス戦闘機は、バージニア州ラングレー空軍基地所属。

 13日には、陸上自衛隊第1空挺(くうてい)団が千葉県の習志野演習場で、島を奪還する訓練を行った。

 韓国メディアは、日本と中国の緊張が繰り返えされれば、尖閣をめぐる武力衝突が現実化する恐れがあると憂慮(ゆうりょ)を示した。「航空戦力による対峙(たいじ)は、船舶とは違い、一瞬のミスで直ちに戦争へとつながる可能性が高い」と指摘。しかし、今のところ尖閣問題を解決する有効な手立てはなく、中国による“危険な挑発”は今後も続くだろうと伝えた。(編集担当:新川悠)