オリンピックで大活躍をみせた高橋尚子選手ほか、マラソン女子選手を育成している小出監督は、褒めて選手を伸ばすことで有名です。

親としても、できれば子どもを褒めて成長させたいものですが、心に余裕がないと感情的になってしまうことがあります。

今回は、子どもと向き合うときのポイントについて、幼稚園年長の双子の息子を持つAさんと、小学4年の娘の父であるBさんに体験談を聞いてみました。

「うちの場合は、双子ということもあり、ほぼ毎日ケンカをしています。

兄の方が弟にちょっかいをかけていることが多いのですが、一度、私の憶測だけで兄を叱ってしまったことがありました」と後悔するAさん。

実はこのケンカは弟に原因があったらしく、叱られてしまった兄は、悔しそうにずっと泣いていたそうです。

「子どもにするとケンカよりも『悪くないのに叱られた』という方が、ショックが大きいようでした。

それからは、必ず二人から理由を聞き、私なりに判断をして二人の前で一人ずつに話しかけるようにしています」ケンカの理由は些細なことなのですが、無実なのに自分を信じてもらえなかったという事実は、子どもの心を傷つけてしまいます。

まずは、「じっくりと話を聞く」ことからスタートしたいですね。

「小学4年の娘は『○○ちゃんが持っている』とゲームソフトをねだります」とBさん。

Bさんの家は奥さんの意向でゲーム禁止。

「うちはゲーム禁止だからダメ。

○○ちゃんとうちは違います」と言いきかせるものの、塾のテストの結果について、「○○ちゃんは点数がいいのに、おまえはなかなか上がらないね」などと、言ってしまったことがあるそうです。

「言った瞬間に、娘の表情が悲しい顔になっていったのを覚えています。

とても後悔しています」ゲーム禁止というのは、Bさんの家での決まりごとです。

「うちはうち、というのを徹底しているのであれば、他人と比較して叱るのは大きな間違い。

本来であれば、ゲームにしても勉強にしても、本人と家族と相談しながらルールを決めてもいいかもしれないですね」今後の方針については、娘とじっくり話したいとのことでした。

親が、思い込みやほかの子どもと比較して話すことは、子ども自身の本来の姿から離れてしまいます。

「あのころは良かった」とか「あなたはこうあるべき」といった過去を羨む発言も、子どもを傷つけてしまいます。

また、思ってもいないのに「わー、すごい!」など、心が入っていない“褒め言葉”も、子どもに見抜かれてしまうようです。

「子どもと向き合うためには、現状の子どもの姿を見つめ、気持ちを把握すること」とAさん、Bさん共に言います。

親という「上から目線」で考えるのではなく、まずは子どもの視点にたってみることから始めてみましょう。

親として、新しい視点が見えてくるかもしれません。

文/櫻井綾乃(エフスタイル)