日本の株式相場は外国人投資が決めるとはよくいわれるが、ここにきて新たなプレーヤーが登場してきている。世界のファンドフローに詳しいパルナッソス・インベストメント・ストラテジーズ株式会社代表取締役兼チーフ・ストラテジストの宮島秀直氏が解説する。

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 現在、外国人投資家の中で、比較的活発にリスクテークを行なっているのは、中東のSWF(政府系ファンド)である。原油価格は高騰後、高止まりしており、潤沢な資金が流入しているためだ。例えば、サウジアラビアのSWFだけをとってもみても、2011年から月間で100〜150億ドルの新規資金が増えている模様。そして、その資金は英系の投信会社経由で主要な株式市場に投資されているが、日本にも流れ込んでいる。

 中東SWFは、イスラム教の戒律である『シャリア』に反する行為、例えば、銀行や、酒・タバコ、豚肉を取り扱っている企業は投資対象から外しており、銘柄を厳しく選別している。そんな中で、ここ数年、積極的に投資している分野が医療精密セクターだ。

 しかも、英系投信会社へのヒヤリングの結果、医療精密セクターの中でも、国別に細かくジャンルを定めており、日本であれば循環器関連の精密機器メーカーが物色対象とされている。

 具体的には、大研医器、日機装、JMS、テクノメディカ、シスメックスといった銘柄。年初来のパフォーマンスを見ると、いずれもTOPIX(東証株価指数)のパフォーマンスを大きく上回っている。医療精密セクターは、ヘルスケア関連の一角として、今後も中長期的に物色が続けられていく可能性が高い。

※マネーポスト2013年新春号