石岡瑛子の遺作「白雪姫と鏡の女王」アカデミー衣裳デザイン賞候補に

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 コスチュームデザイナー兼アート・ディレクターの故・石岡瑛子(いしおかえいこ)氏が生涯最後に衣装を手がけた映画「白雪姫と鏡の女王」が、第85回アカデミー賞の衣装デザイン部門で最終候補に選ばれた。石岡氏は、1993年にもフランシス・コッポラ監督の映画「ドラキュラ」で同賞を獲得している。

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 石岡瑛子氏は1939年東京生まれ。東京芸術大学美術学部を卒業後、パルコをはじめ資生堂や角川書店などの広告を手がけ、日本国内でグラフィックデザイナー、アートディレクターとして活躍した。80年代にニューヨークに拠点を移した後は活動の幅を広げ、1985年にアメリカで公開されたPaul Schrader(ポール・シュレイダー)監督の「MISHIMA: A Life in Four Chapters」では美術監督を担当。カンヌ映画祭芸術効果賞を受賞している。Miles Davis(マイルス・ディヴィス)の晩年の傑作として知られるアルバム「TUTU」のアルバムパッケージデザインを手がけ、グラミー賞最優秀アルバムパッケージデザイン賞を獲得するなど、映画界や音楽界においても第一線で活躍。1992年に公開された映画「ドラキュラ」でオスカーを受賞した後も、ブロードウェイ演劇「M.Butterfly」でトニー賞最優秀舞台デザイン、最優秀衣装デザイン賞を獲得。2008年には北京オリンピック開会式のコスチュームデザインを担当している。国内では2005年に紫綬褒章を受賞しているが主にニューヨークを拠点に活動し、2012年1月21日にすい臓がんのため73歳で死去した。

 アカデミー賞候補にノミネートした石岡氏の遺作「白雪姫と鏡の女王(原題:Mirror Mirror)」は、グリム童話「白雪姫」を全く新しいロマンティック・ファンタジーにアレンジした実写版映画。Tarsem Singh Dhandwar(ターセム・シン・ダンドワール)が監督を務め、ジュリア・ロバーツが若い娘に嫉妬する鏡の女王役、リリー・コリンズが王子様に救われるのを待たず自らの運命を切り開くタフで前向きな新時代の白雪姫役で出演している。石岡氏がデザインした衣装は、Swarovski Elements(スワロフスキー・エレメント)を多用した鏡の女王の舞踏会のドレスや、ピュアな白雪姫の芯の強さを表現したというブルーのパーティー用ドレスなど、ファンタジックかつ豪華絢爛。日本では2012年9月の上映に合わせ、石岡氏を偲んだ衣装展が各所で開催された。第85回アカデミー賞の授賞式は、2月24日の開催が予定されている。

■The Oscars 2013 | Academy Awards 2013 公式サイト
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