中国政府の?新・神7〞決定!でも、改革スピードには疑問符
中国では習近平体制が本格的に始動したが、中国本土株相場はむしろ4年ぶりの低水準に。一方、政府による経済改革への期待からインド株は堅調に伸びている。2013年、注目の新興国はどこなのか?


新政権への市場評価はイマイチ? 規制緩和、政治汚職はどうなる!?

中国では2013年11月に中国共産党大会と中央委員会総会が開かれ、習近平氏を中心とする?新指導部〞が決まりました。

共産党大会は5年ごとに開催されるのですが、今回は10年にわたって続いた、「胡錦濤・温家宝」体制から移行するタイミングでもあり、特に人事に注目が集まりました。

具体的には、中国共産党の「中央政治局」という機関のメンバーを決めるのですが、中国は共産党の一党独裁体制のため、ここが事実上の国家の指導部になります。

そのメンバーの選定は秋葉原を本拠地とするアイドルグループに似ています。まず、共産党の中央委員(約200名)が選挙を行ない、25名の政治局委員が?選抜〞されます。さらにその中から、最高指導部である7名の政治局常務委員が選ばれます。

つまり、この7名が次の中国を引っ張っていく「神7(セブン)」です。下の表にあるのはその7名のメンバーですが、発表後の中国株市場(上海総合指数)は冷ややかな反応を見せました。その背景には、「中国の改革ペースが鈍化するのでは?」という見方があります。期待されていた改革派メンバーが選ばれず、(どちらかというと)抵抗勢力といわれる江沢民氏寄りのメンバーが多く選ばれたという印象となっています。



今後、中国が安定的な発展や成長をしていくためには、政治・経済の両面で改革をしていくことが必要です。

たとえば、政治面では既得権益や汚職の排除、経済面では経済構造の効率化や規制緩和などの取り組みです。

元々、改革路線の方針は、現在の「胡・温」体制の頃からあったのですが、現在の中国は、かつてのカリスマ指導者による?鶴の一声〞ではなく、この政治局常務委員による集団合議制で動いています。

結局、反対勢力の抵抗もあって大きな成果は出せず、改革は次期政権へ引き継がれる宿題になりました。

とはいえ、中国は多くの問題を抱えており、推進派・慎重派を問わず、改革自体が必要であることは、共産党の共通認識となっています。

確かに、期待の持てるメンバーではなかったのかもしれませんが、新指導部がどこまで改革に踏み込めるかが今後の中国を探るうえでのポイントになります。



土信田雅之(Doshida Masayuki)
楽天証券経済研究所 シニアマーケットアナリスト

新光証券などを経て、2011年10 月より現職。ネット証券随一の中国マニアでテクニカルアナリスト。歴史も大好きで、お城巡りと古地図収集が趣味。




この記事は「WEBネットマネー2013年2月号」に掲載されたものです。