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信用取引を仲介する日本証券金融と大阪証券金融が統合交渉を始めた。統合見送りが噂された時期もあったが、証券会社からの強い圧力で、両社は交渉
のテーブルについた。ただ、東証・大証の完全統合に間に合うかは微妙な情勢だ。

証券金融会社は信用取引に必要な資金や株を貸す専門金融機関。政府の免許が必要な規制業種だ。東証銘柄の信用取引は日証金が担当し、大証銘柄は大証金、名証銘柄は中部証券金融と明確に縄張りがある。競争がないため、事実上の独占企業だ。

しかし、東証と大証が2013年1月に「日本取引所グループ」として経営統合し、7月には大証1部が東証1部に合流する形で、市場も一本化される。当然、日証金と大証金も統合されると思っていたら……。というのは、日証金は日銀の、大証金は財務省の天下り先といわれているからだ。統合すれば社長の椅子は1つに減り、役員ポストも半減が予想される。これでは経営統合しないほうがお互いのためになる。

このため、東証・大証が統合に向けて動き出しても、日証金と大証金は「東証・大証とは別組織」とばかりに、動きは鈍かった。一時は「1部、2部銘柄は日証金が受け持ち、ジャスダックとマザーズは大証金が受け持つ」などの「分割統治案」も出たという。

ただ、これには証券会社が猛反発した。証券会社からすれば、取り扱い銘柄によって日証金を使ったり大証金を使ったりするより一本化してもらったほうが事務効率が上がる。再編とリストラ続きの証券業界にとって、天下り先を温存するための統合見送りなら「感情的な面からも認められない」(大手証券)という。こうして日証金と大証金は外堀を埋められる形で統合に乗り出すことになった。規模からすれば、大証金が吸収されて消滅しそうだが……。



この記事は「WEBネットマネー2013年2月号」に掲載されたものです。