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2013年3月末の「中小企業金融円滑化法」の期限到来を控え、最近「円滑化終了による中小企業の倒産予備軍は5万社」などの記事がさまざまなマスコミに喧伝されている。これに対して、金融庁が本腰を入れて対応に乗り出した。

まず、金融庁は地方銀行などに「中小企業再生ファンド」の設立を呼び掛け、金融機関の中小企業融資をファンドに移すことを推奨している。ただ、このファンドには?事実上の飛ばし〞といった批判も出ている。

さらに、中塚一宏金融担当相は、「金融検査・監督の目線やスタンスは円滑化法の期限到来後もこれまでと何ら変わらない」とし、「中小企業向け融資に当たり貸付条件の変更等を行なっても不良債権とならないための要件は恒久措置であり、円滑化法の期限到来後も不良債権の定義は変わらない」といった内容の大臣談話を発表した。

これは、金融庁が円滑化終了後も金融機関の中小企業融資の検査に当たって現状の検査基準を維持すると約束することで、金融機関の貸し渋り・貸し剥がしを防止しようというもの。
 
11月27日には、金融機関を集めて中小企業の資金繰り支援を協議するための意見交換会を開催、中小企業から貸し渋りや貸し剥がし懸念が出ていると指摘、金融機関に対応を求めた。

その上、2014年3月期からは、地域金融機関の自己資本に貸倒引当金の参入を認めるなどの新たな自己資本規制を導入し、資本の充実を図ることで貸し渋り・貸し剥がしの抑制を促す方針も打ち出している。

極め付きは、「代表者限り」として地方銀行以下の業態に金融庁から発出された文書だ。この文書では、「最近『円滑化法の期限到来を控え、貸し渋り・貸し剥がしとも受けとられかねない事案が増えている』との苦情が寄せられている。こうした批判を招かないように、これまでと変わらぬ対応をとるよう、営業の第一線まで徹底していただきたい」と、釘を刺している。

さらに、大臣談話で公表された金融庁の方針が周知徹底されているかを確認するため、各金融機関に対して、内々に「内部周知の結果報告」を求めている。

これだけの対策を重ねて中小企業の支援を図る方針を打ち出した金融庁だが、中小企業の命運を握っているのは、一にも二にも景気回復。果たして、中小企業の大量倒産の回避は本当に可能なのか。



この記事は「WEBネットマネー2013年2月号」に掲載されたものです。