大胆な金融緩和やインフレターゲット、大規模な公共事業投資などを推し進めようとする安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」がついに動き出した。本格的な政権運営が始まり、政策実行への期待感が高まる中、この「株高」はどこまで続くのか。

 カブ知恵代表・藤井英敏氏はこう予測する。

「世界経済はリーマンショックを機に、インフレに脅える時代からデフレ圧力に晒される時代へと転換しました。米欧が金融緩和へと大きく舵を切る中、日本だけがブレーキを踏み続け、景気が悪いのに円高が続き、ますますデフレが進むという悪循環に陥っていた。それがようやくアベノミクスでアクセルを踏む段階に入ったのです。

 今後は円資金が溢れることで円安が加速し、一層の金融緩和や公共事業投資といった景気刺激策が打ち出される。その後、消費税引き上げが現実のものとなり、デフレ脱却からインフレ懸念へと転じ、日銀はゼロ金利解除というブレーキを再び踏む時がいずれ訪れますが、少なくとも2015〜2016年まで続く大相場になると見ています」

 一時の熱狂ではなく、あと2〜3年は続く株高の入り口にあるというのだ。

「目先では米国の『財政の崖』問題が3月頃までくすぶり続けるため、日経平均も1万1000円程度までの上昇でしょうが、それがクリアされれば1万2000円台、さらに7月の参院選で自民党が圧勝するようなことになれば、リーマンショック前の1万3000円台まで一気に行く可能性もあります」(藤井氏)

 民主党政権による「失われた3年半」を取り戻すような強い値動きが期待される中、有望なテーマとは何か。「国策に売りなし」という相場格言があるように、国の政策に沿った銘柄は市場で素直に評価される傾向が強い。ならば、安倍政権が打ち出す「金融緩和」、それに伴う「円安」への反転、そして10年間で200兆円規模ともいわれる「公共事業投資」が株価動向に大きな影響を与えると予想される。

※週刊ポスト2013年1月18日号