全財産をすってしまったか歩道橋の上でよく見かける乞食。日本と違い寒さとひもじい思いをすることがないだけ楽な商売だ。月の収入は1万5000バーツ(約4000円)ぐらいになることも。ただし乞食を監視して、上前をハネるマフィア組織があるのは周知の事実【撮影/『DACO』】

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バンコク発ビジネス・生活情報誌『DACO』編集部のタイ人経理部長、ブン(女性)が日タイの架け橋となるべく日本人からの質問に答えます。

読者からの相談
●その1:結婚前後の妻の借金
 配偶者の借金返済義務について教えてください。
 私(日本人)は結婚後、彼女(タイ人妻)に彼女名義の借金があることを知りました。この借金は結婚前につくったそうです。もし、彼女に返済能力がなくなったら、私にも返済義務がでてくるのでしょうか?
 また、今後、結婚生活の中、もし彼女が私に内緒で借金をつくった場合、夫妻両方に返済義務は生じますか? 籍は入れています。入籍したことで借金や相続で何か問題がでてくるのでしょうか? (もと)
●その2:妻名義の資産
 300万バーツの一軒家、70万バーツの車、いずれも法律的な結婚してないタイ妻の名義。出費は日本人の私が全額。
 別れた場合、半分取り戻そうと考えていますが、話し合いで解決出来ない場合、裁判で取り戻せるものでしょうか。同居年数は10年以上になります。
 余談ですがタイ女に騙された、騙される、そんな話をネット掲示板飲み仲間の話で、しばしば聞きます。かねてから疑問でした。本当に騙されているんだろうか、すべて、女に取られっぱなしなのだろうか。
 いろいろなケースがあるので、一概に決めつけられるものではないのでしょうが、この類の話を取り上げてもらえないかと提案してみました。(ぐん)


【ブンからの回答】

 質問の1。結婚前に妻が借りたお金は妻が返済する義務を負います。結婚してからその借金を夫婦で共有することも認められていませんので、お金を貸した人が、もとさんに返せと迫ることはできません。

 では結婚後はどうなるか? 結婚後に発生した収入は金銭、資産とも夫婦共有のものになります。離婚することになればそれらは半分ずつ公平に分けられます。 しかし土地は別です。外国人はタイの土地を所有できません。土地は妻のものとなるので「妻が了承するなら」その土地を売って半分ずつ分けることになります。たとえば結婚後に500万バーツの現金ができて、400万バーツの土地を妻の名義で購入した場合、妻が土地を売らなければ残りの100万バーツの半分しか「もとさん」の手に入りません。

 結婚後にできた土地を除く資産の所有権は夫婦で半分ずつが原則ですので、結婚前の妻の借金は、妻の半分から捻出する権利が妻にあります。

 結婚後に妻が夫に黙って借金した場合、その借金が家族に直接、間接に関係するもの、たとえば養育費や家のローンや修繕、医療、自分の会社の資金を補うため、市場への送り迎えのために息子に車を買ったなどというもの以外については夫は「関係ない」と言い放ち、その返済義務を負うことはありませんが、妻は権利分から(その額があれば)捻出できます。

 さて相続です。タイ人妻が相続を受け継いだとします。それは前述の夫婦共有の資産とは別に勘定され法律上は妻だけの資産となります。


 質問の2。ぐんさん、資産はそのお金の出所に関わらず名義人のものです。日本では違うのですか?