自民党の安倍晋三総裁が日本銀行に強力な金融緩和を要求する発言を行なって以来、日本市場では円安・株高の流れとなった。そして、自民党が政権を取った直後もこの流れは加速した。一方、日銀の金融政策について外国人投資家たちはどう見ているのか。外国人投資家動向に詳しいパルナッソス・インベストメント・ストラテジーズ代表の宮島秀直氏が解説する。

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 日銀の金融政策に対する、外国人投資家の見方を紹介しよう。2012年9月、10月と異例の2か月連続の金融緩和を行なったが、依然として、国内では緩和内容が他国に比べて不十分だとされている。その原因は、10月の日銀の金融政策決定会合の前に、前原誠司経済財政相が日銀の外債購入に言及してしまったからだ。外債購入の可能性についてコメントしたことで、金融市場の期待が一気に膨らんでしまったことが影響している。

 現時点では、日銀の外債購入について、日銀および財務省が明確に否定しており、実施されるとの見方は少ない。だが、外国人投資家の一部は、依然としてその可能性は残っていると考えている。ガイトナー米財務長官が、日本に対して、公式・非公式に米国債購入を働きかけているからだ。つまり、実際は内外での環境整備が進んでいると見ている。

 日銀の購入の是非はともかく、実質的な為替介入を意味するだけに、マーケットへのインパクトは大きいだろう。事態の推移を注視したい。

※マネーポスト2013年新春号