鍼灸師が教える。正座で足がしびれた! ときに効くツボ




茶道を習っていますが、毎回、足のしびれがつら過ぎます。正座によるしびれをその場で軽くし、涼しい顔で立てるツボ指圧の方法はないでしょうか。鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生にお話を伺いました。



■血液の流れが滞ってしびれる



丸尾先生は、正座時のケアについてこう説明します。

「長時間正座をしていると、足の血流が悪くなってしびれが起こります。神経が圧迫されることも一因だと言われ、放っておくと足の感覚がなくなって、立ち上がったときに転倒することもあります。

正座中に強く圧迫されるのは、ひざの裏、足首、足の甲だと考えられますので、これらに関する特効ツボを正座中から指圧しておくようにしましょう。



もっとも、よく言われるように、『かかとを開いて足首で円をつくり、そこにお尻をおろす』、『足の親指は重ねておき、ときどき左右を置き換える』、『両ひざはこぶし半分〜ひとつ分ほど開けておく』、『ときどき重心を左右、前後に変える』などの座り方を工夫しながら、合わせて次のツボを指圧してください.

ここで紹介するツボは3つとも、左右の足にあります」



ではそのツボを具体的に教えていただきましょう。



1.ツボ・足三里(あしさんり)を指圧する





足の疲労、筋肉痛などの症状のみならず、腰痛、胃痛、便秘、下痢から精神不安など、全身の諸症状に効くことで知られる特効ツボです。正座をしているときにここを刺激しておくと、血行が促され、立ち上がる際のしびれ感が軽減されるでしょう。



ツボの位置

ひざの皿の下、すねの骨の外側のくぼみから自分の親指の幅3本分を下がったところ。指で強く押すと違和感がある場所を探しましょう。



ツボの刺激法

ひと押し5秒〜20秒を数回、押しやすい指でグッと強めに刺激します。立ち上がってから押すときは、ぐるぐると回すように指圧します。



2.ツボ・委中(いちゅう)を指圧する





「委」とは、「曲がる・ゆだねる」、「中」は「中央」を表し、つまりひざの裏の曲がり目の中央を指します。足のしびれ、こむら返り、ひざの痛みなど足の諸症状全般と、腰痛、坐骨神経痛に効きます。



ツボの位置

ひざの裏の横じわの真ん中。触れると脈の拍動を感じます。



ツボの刺激法

力を入れすぎないように、指先数本でさする、なでるようにします。正座中は、時折、ひざの関節の裏側に指を指し込んで、このツボに触れるようにします。足を崩せる場なら、立ち上がる前に、ここから足首にかけてグーでマッサージをすると血行が促されて楽になります。



3.ツボ・解渓(かいけい)を指圧する





解は「解く、ほどく」、渓は「谷」を意味し、足首までと足先の境目を指します。足の血流、全身のリンパを促してむくみやしびれを改善します。足首のねんざや関節炎、また、スポーツなどオーバーワークでふくらはぎがこわばったとき、ジョギング中の休憩時などにここを指圧すると疲労が軽減されます。



ツボの位置

足首の前、中央のくぼみ。足首をすねに向かって曲げたときにできる2本の腱(けん)の間にあります。



ツボの刺激法

正座から立ち上がる前につま先を立て、かかとの上に腰を落とします。その状態で、このツボを中指などの指先でひと押し5〜10秒の指圧を繰り返します。誰かといるときはこの姿勢で雑談をして時間をかせぎましょう。可能なら、両足を前方に伸ばして足首を上下に曲げ伸ばすストレッチも有効です。



丸尾先生は、最後にこうアドバイスを加えます。

「立ち上がったときにいったん、すり足気味で後ろに数歩下がるようにします。いわゆるムーンウォークです。その後に前へ歩くと転倒が防げるようです」



血流と神経の圧迫が原因であることが分かったうえでこれらのツボ押しを実践してみると、なるほど、しびれ感がまったく違います。正座後は、トイレでふくらはぎをグーでマッサージしてケアをしています。なんだか足も気も軽くなりました。



監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。

太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10 TEL: 06-7176-6289 地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分 http://www.taisibasi.com/



(藤井空/ユンブル)