建国記念日に向けて街中に掲げられるラオス国旗と共産党旗【撮影/『テイスト・オブ・ラオス』】

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約8カ月のバックパッカー旅行後、2002年からラオスに住み、旅行会社を経てコーディネーターになった森記者が、ラオスの年末年始の風景についてレポートします。

開放的なムードに包まれる12月

 ビエンチャンの師走行事は、12月2日、建国記念日から始まる。早朝7時国会議事堂前広場で政府高級官僚が揃い国軍パレードが行われる。そして、この日を境に街中が開放的な雰囲気になる。

 というのも、建国記念日の1カ月ほど前から当局による警邏が厳しくなり、ディスコなどの娯楽施設を含めた全ての飲食店が午後10〜11時頃にはクローズしてしまう。このような厳戒体制は、反政府ゲリラがいた時代の名残なのだろう(形骸化しているものの戒厳令は現在に至るまでいまだ解かれていない)。

 ビエンチャンの師走の様子を追ってみよう。

 12月2日深夜、生バンドが演奏するカジュアルなレストラン&バーでは、深夜0時に革命歌の演奏が始まった。すると、今どきのファッションに身を固めた若い女性客も、ヒップホップな男性客も、全員が嬉しそうに歌い始めた。こんな場所で、という意外性もあったのだが、内戦、革命の困難な時代を切り抜けてきた現ラオス政権の安定を感じた瞬間だった。

 12月13日は建国の父、カイソーン・ポンヴィハーンの生誕日である。新聞、テレビなどで祝賀ムードが報じられるが、一般市民の反応は少ない。お札にも印刷され、誰もが知っている人物だが、あまりにも遠すぎる雲の上の存在という印象は拭えない。

 12月25日、仏教が国教のラオスでもクリスマスは祝われる。首都なので、国際機関・NGOに務める欧米系外国人が多く、ラオス人でもクリスチャンがいて、教会もある。ホテルやレストランでクリスマスツリーなどが飾られ、スペシャルメニューが登場するが、大掛かりな屋外イベントが行なわれることはない。南国の仏教国だけに、キリストを信ずるものだけが静かに家庭で行なっているようだ。

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