いまだ解読されていない、7つの暗号:ギャラリー

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Photo: D.C.Atty/Flickr

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暗号解読の歴史は、解き明かされたさまざまな秘密をめぐる、ひとつの物語である。暗号学者からNSAやKGB、アマチュアの暗号家まで、様々な専門家の手で解読された暗号は膨大な数にのぼるが、いっぽうでこれまで誰にも解読されていない暗号もいくつかある。



これらの暗号を興味深いものにしているのは、その作成者とされる人々である。これらの暗号は、愛する人との関係が疎遠になった人間が作ったものから、連続殺人犯の手によるもの、15世紀の錬金術師が作ったものまで様々だ。また、なかには身元不明の死体のポケットから見つかった暗号や、理由もなく見知らぬ人に殺された男が持っていた暗号もある。



これらのなかには、単なる悪ふざけで作った暗号もあるかもしれないが、意味がある暗号とない暗号を見分けることも、また興味を刺激するものである。



今回はそんないまだに解き明かされていない暗号のなかから、7つを取り上げたい。



ヴォイニッチ手稿(1400~1500年) 上の写真



15〜16世紀にイタリアで書かれたとされるヴォイニッチ手稿は、使われている言語はおろか、内容や植物などの挿絵についてもまったく解読されていない。246ページのカーフスキンからなるこの写本は、おそらく錬金術や中世の医学などに関する内容と予想されてはいるが、現在も確かな答えは出ていない。









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ビール暗号(1885年)



1885年に小冊子「The Beale Papers」で紹介されたこの暗号は、1816年にトーマス・ジェファーソン・ビールという人物が見つけ、仲間と一緒にヴァージニア州のベッドフォード群周辺に埋めたとされる、金銀財宝の隠し場所を示したものとされている。この3枚1組の暗号文のうち、2枚目は解読されているが、これには財宝の内容とおおまかな場所しか書かれていなかった。その後、多くの人間がこの暗号解読に挑んだが、現在も残りの2枚は解読されておらず、でっち上げではないかという疑いもかけられている。









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Dorabella暗号(1897年)



1897年にエドワード・エルガーという男が、友人の継娘であるドーラ・ペニーに送った手紙に書かれていた暗号。向きの違う半円で描かれた87の文字からなるこの暗号は、暗号文としては短いが、解読は非常に困難と考えられている。また、この暗号がふたりだけにわかる特別な言語で書かれているという説もある。









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Taman Shud事件の暗号(1948年)



1948年12月1日、アデレード(オーストラリア)の海岸付近で死因も身元も不明な、身なりのいい男性の死体が発見された。この男性のズボンの隠しポケットから「Taman Shud」(ペルシア語で’ended’を意味する)と書かれた紙切れが見つかったが、これが近くに施錠されないまま停められていた車の後部座席で見つかった、詩集「ルバイヤート」の一部と判明。その本の裏表紙に書かれていた暗号が写真のものだ。









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Zodiac Killer暗号(1969年)



1960年後半から1970年代前半にかけ、カリフォルニア州北部で発生した連続殺人事件の犯人が残した2組の暗号。408文字のいっぽうの暗号は数日で解読されたが、340文字のもういっぽうの暗号は現在も解読されていない。また、ゾディアック事件と呼ばれる一連の殺人事件の犯人も不明のままだ。









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クリプトス(1990年)



バージニア州ラングレーのCIA本部に置かれている彫刻「クリプトス」に刻まれている暗号。アーティストのジョン・サンボーンが元CIA暗号センター長のエド・シャイトとともに考えたこの暗号は、あわせて869文字あり、4つのセクションに別れている。そのうち「K4」と呼ばれる97文字からなる4つ目のセクションがいまだ解読されていない。









Photo: Wikimedia/FBI




マコーミック(1999年)



1999年、ミズーリ州西部でリッキー・マコーミックという41歳の男性の死体が発見された。この人物のポケットから2枚の暗号メモが見つかった(故人は子供の頃から暗号メモをよく書いていたという)。この事件は容疑者らしき人物もおらず、マコーミック氏には殺される理由もなく、また同氏がいくつかの病気を患っていたこともあり、最初は殺人とは考えられていなかった。しかし2011年、FBIは同事件に殺人の疑いがあると発表。この暗号メモを公開して協力を求めている。



※この翻訳は抄訳です。




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