©ERIKO NAKAO+TAKASHI YOSHIDA+RIE SHIRAISHI

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取材・文: 編集部 翻訳: Oilman

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きれいに巻かれたブロンドのロングヘアーとスレンダーな身体を持つ女性の裸に、衣服のような幾何学模様が描かれた衝撃的な写真。髪をアメリカの星条旗柄に染め上げ、マリリン・モンローやキッスへのオマージュも忘れない。刺激的な美意識を持つ世界観を表現するファッションシューティングをアップし続ける日本のブログがひそかに注目を集めている。

そのブログの名は「ERIKO NAKAO+TAKASHI YOSHIDA+RIE SHIRAISHI」。2010年の立ち上げ時からこれまでに47回のオリジナリティー溢れる作品がアップされている。


©ERIKO NAKAO+TAKASHI YOSHIDA+RIE SHIRAISHI

これまで英国のスタイル誌『Dazed & Confused (デイズド&コンフューズド)』が運営する『Satellite Voices(サテライト・ヴォイス)』や、米国の『Vice Style (ヴァイス・スタイル)』などにフィーチャーされ、英国のファッション誌『Super Super (スーパー・スーパー)』では彼らの作品が表紙を飾るなど、海外メディアを中心に高く評価を受けている「ERIKO NAKAO+TAKASHI YOSHIDA+RIE SHIRAISHI」。このブログで発表した作品のアイデアが、米国の人気コレクションブランドのシーズンカタログにそのまま真似されてしまったことさえある。


©ERIKO NAKAO+TAKASHI YOSHIDA+RIE SHIRAISHI


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「サイトのコンセプトはとくにないよ。とにかく自分たちが撮影した作品を残して置く場所が欲しかっただけ」と語るのは、このブログのミューズ、ナカオエリコ氏。このブログの作品のアイデアやスタイリングは主に彼女が手がけている。だれにも媚びることがない彼女の自然体なスタイルは、多くのフォトグラファーや編集者を魅了している。モデル事務所には所属はしていないものの、彼女のことをファッション誌などで見かけたことがある人は多いかもしれない。最近では写真家の荒木経惟氏が撮りおろした作品で『The Reality Show Magazine (ザ・リアリティー・ショー・マガジン) Vol.2』の表紙を飾り、『Dazed & Confused』でフォトグラファー鈴木親氏が手がけたエディトリアルページにも登場している。そして彼女がモデルとして参加した作品や日々の写真をアップしている『Tumblr (タンブラー) 』では、1,000以上のリブログがつくのも珍しくなく、ときには10,000のリブログがつくことさえある。そのほとんどは海外のファンだ。



「最初は作品撮りをしたくて、ナカオちゃんにモデルのお願いして、撮影させてもらったのがキッカケです」と語るフォトグラファーのヨシダタカシ氏。もともと語学留学のため渡英しているときに、『STREET (ストリート)』編集部にロンドンのストリートスタイルを撮らないか誘われ、フォトグラファーの道に進むことになったという。そして2012年に独立。現在は数多くのファッションブランドやのアパレルショップのキービジュアルを手がけている注目の若手フォトグラファーのひとりである。

「ナカオちゃんはずっと近くにいるけど、いくら見ていてもぜんぜん飽きないの」と語るのは、その二人にラブコールを受けこのブログに参加をしたヘアメイクのシライシリエ氏。昔からモノを作るのが好きで、大学では建築の勉強をしていたとのこと。しかし建築の数学的な世界は合わないと思い、ヘアを作る方向にキャリアチェンジし、美容学校に通い直したという。その後は、90年代から現在にいたるまで、原宿の第一線のヘアサロンで活躍し続けている実力派の人気美容師だ。

2/2ページ:  周りに広めるつもりもなくスタートしたこのブログが、こんなにもたくさんの注目を集めてしまったのは一体なぜだろう?


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©ERIKO NAKAO+TAKASHI YOSHIDA+RIE SHIRAISHI

©ERIKO NAKAO+TAKASHI YOSHIDA+RIE SHIRAISHI

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このようなバックグラウンドの3人によって制作されるこのブログの作品には、洋服のクレジット、彼らのプロフィール、連絡先の記載が一切ない。

「服のクレジットとか説明を載せるのはイヤだったの。コンタクトやプロフィールを載せていないのも、連絡きたらイヤだし困るからいっさい載せてない。『このブログを通して有名になろう』とか『お金儲けをしよう』というのはまったく考えてない。だから更新もマイペース。たくさんアップするときもあれば、まったく更新しないときもある。ただ着るのが好きな人と、撮るのが好きな人と、髪をいじるのが好きな人が集まっただけだよ」と三人は語る。

 


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では周りに広めるつもりもなくスタートしたこのブログが、こんなにもたくさんの注目を集めてしまったのは一体なぜだろう?それはおそらく、2010年代以降の東京の創造力を、このブログがある意味、的確に捉えているからなのかもしれない。なににも縛られることなく、過去から現在、モードからストリート、日本から海外、デジタルからアナログと、縦横無尽にジャンルや年代を横断し接続してしまう。どんなカテゴリーにもトレンドにも傾倒していない。そんなところに心が惹かれてしまうのだ。

ただ最後にナカオ氏はこう語ってくれた。「なんでもないモノをなにかきちんとしたモノであるかのように人は思おうとしたり言いたがったりするよね。だけどこのブログはなんの目的も意味もないの。全部に意味を求めるのは好きじゃない。なんでもないこととか人生に必要だったりするでしょ?」

 

ERIKO NAKAO+TAKASHI YOSHIDA+RIE SHIRAISHI
URL: http://sugarguerrilla.blogspot.jp