映画『大奥 〜永遠〜 [右(え)衛門(もんの)佐(すけ)・綱吉(つなよし)篇]』
公開情報:12月22日(土)丸の内ピカデリー他全国ロードショー
(C)2012男女逆転『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』製作委員会

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幅広い年齢層から愛される女優といえば菅野美穂さん。これまで数多くの映画・ドラマに出演し、その高い演技力を評されています。また、トーク番組やバラエティ番組で見せる、親しみやすい人柄も魅力ですよね。

その菅野美穂さんが、徳川幕府第五代将軍綱吉公に扮したのが、12月22日公開の映画『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』です。

「徳川綱吉って男でしょ?」
歴史に詳しくない人でも、綱吉が男性であったことはご存知のはず。ということは、菅野美穂さんが男装? いえいえ、本作は、将軍は女という男女逆転のストーリーなんです。

男性だけが患う謎の疫病が流行し、男女の役割が入れ替わったという設定。そのため、徳川幕府の象徴である大奥に仕えるのも、女ではなく三千人の美しき男たち! 中奥と大奥を繋ぐ御鈴廊下に、イケメンたちがずらっと並んでいるシーンは圧巻です。そのセンターを歩き、気になる男がいるとおもてを上げさせ品定めする女将軍・綱吉公。このシーンを観ているだけで、ホストクラブに行きたくなってしまうのは筆者だけではないはずです。「来年こそは、稼げる女になってホストクラブで豪遊したい!」という大望を抱いている女性は、きっとモチベーションが上がるはずですよ。


さて、側室・伝兵衛(要潤)との間に女児・松姫をもうけ、平穏な日々を過ごしていた綱吉ですが、松姫が突然の病で亡くなると、急に身辺が慌ただしくなります。「徳川の命脈を保つため、なんとしてもお世継ぎをなさなければならない!」と、夜ごと大奥で子作りに励むことが、責務として綱吉の身にのしかかってきます。

綱吉の御眼鏡に適うイケメンを用意すべく、大奥総取締・右衛門佐(堺雅人)も、綱吉の父・桂昌院(西田敏行)も、趣向を凝らします。はたから見れば、毎夜お相手を取っ替え引っ替えしてセックスに溺れているだけにしか見えませんが、だからこそ満たされない綱吉の心。現代人の私たちに、この時の綱吉と全く同じ立場の人はいないでしょうが、特定の彼氏が欲しくても何故かうまくいかず、その寂しさを埋めるべく複数名のボディパートナーを持つ「ビッチ」と呼ばれる女性も、同じ悲哀を感じているのかもしれませんね。

綱吉と右衛門佐の恋も見どころのひとつです。右衛門佐は、元々綱吉の側室候補でしたが、お褥すべり(側室は35歳に達したら、将軍の夜のお相手を辞退しなければならないという大奥の掟)の年齢を理由に辞退、代わりに大奥総取締の座を要求します。貧しい公家出身の右衛門佐は、側室ではなく大奥総取締の地位こそが、権勢を手に入れられる地位だと確信していたのです。
お互いの立場上、想いを打ち明けることもなく、ましてや右衛門佐は、御添寝役として、綱吉の夜のいとなみを、寝屋の外から聞き耳をたてることもありました。
そんな二人が、老いた身となってようやく心を通わせるシーンは、「若くなくても恋はできる!」ということを実感させられます。

歴史物ではありますが、現代女性にも共感できる部分が満載の『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』。「周囲からは幸せって思われているけど、実は色々うまくいってなくて……」という悩める女性を勇気づけてくれる作品ですよ。
(菊池美佳子)

■ 映画『大奥 〜永遠〜 [右衛門佐・綱吉篇]』
堺 雅人 菅野美穂
尾野真千子 柄本 佑 田中聖 要 潤
桐山 漣 竜星 涼 満島真之介 郭 智博 永江祐貴・三浦貴大
市毛良枝 榎木孝明 由紀さおり 堺 正章
宮藤官九郎 西田敏行
監督:金子文紀 原作:よしながふみ「大奥」(白泉社「MELODY」連載) 脚本:神山由美子 音楽:村松崇継
エグゼクティブ・プロデューサー:豊島雅郎 濱名一哉 プロデューサー:荒木美也子 磯山 晶
企画・製作:アスミック・エース エンタテインメント TBS 製作:男女逆転『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』製作委員会
配給:松竹 アスミック・エース (C)2012男女逆転『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』製作委員会