鍼灸師が教える。下腹が張るときに効く自分ケア・ベスト5




揚げ物や肉など、消化が悪い食事をしたあとに下腹が張ってすっきりしないことがあります。鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、そんなときに効くツボやストレッチ法をおたずねしました。



■腹式呼吸→ツボ指圧→マッサージを繰り返す



丸尾先生は、下腹が張るときのセルフケアについて、こう話します。

「原因には、便秘の兆候、ガスがたまっている、ストレスなどが考えられます。まずはリラックスをはかることと、内臓に刺激を与えることの両方に有効な深呼吸から始め、ツボの指圧、マッサージを組み合わせましょう」



では、その方法を具体的にレクチャーしていただきましょう。



1.ひと息20秒以上の深く長い腹式呼吸を



おへその下に両手を当て、おなかがふくらむことを意識しながら、鼻からゆっくり息を吸い込みます。おなかいっぱいに吸い込んだら、3〜5秒ほど息を止めます。その後、口から細く長く、おなかをへこませることを意識して20秒以上をかけて息を吐き出します。おなかから息を吸い、おなかから吐き出すことをイメージしましょう。3〜5回繰り返します。



立ったままでもいすに座ってでも、トイレでもベッドでも通勤電車の中でもデスクワーク中でも、どこででも実践してください。緊張するときや集中したいとき、就寝前など、精神的な安定がほしいときにも有効です。数回続けると、けっこうな運動になります。



2.ツボ・ちゅうかんを指圧する



「かん」とは、胃袋を指し、このツボは「胃の中心」という意味合いがあります。消化器系の症状に広く万能に効くことで知られ、胃の働きを正常に整え、おなかの張り、便秘、ゲップなどの治療に対応します。また、太り過ぎ、やせ過ぎ、不眠症、冷え性などにも用いられるツボです。



ツボの位置

おなかの中心線上で、みぞおちとおへその中間あたり。おへそから自分の親指の幅4本分ほど上がったところ。



ツボの刺激法

両手の人さし指、中指、薬指をそろえ、息を細く長く吐きながら指圧します。ひと押し10〜20秒を3〜5回。



3.ツボ・天枢(てんすう)を指圧する



「枢」はかなめ、という意味です。東洋医学ではおへそ周囲は上半身と下半身のエネルギーが交わるところと考えて重要視します。このツボはおへそのすぐ近くにあって体の機能のバランスを整える役割があり、便秘、下痢をはじめとして消化器系全般の症状に効果を発揮します。



ツボの位置

おへその両側、自分の親指の幅2本分ほど(約2〜3センチ)外側に左右2つあります。



ツボの刺激法

両手の人さし指、中指、薬指をそろえ、息を細く長く吐きながら、おなかの脂肪が軽くへこむ程度におなかの内側に向かって指圧します。ひと押し10〜20秒を3〜5回。



4.ツボ・大巨(だいこ)を指圧する



大巨とは「大きく隆起したところ」という意味があり、おなかが最も出っ張ったところにあるとイメージしましょう。おなかの張りはもちろん、便秘、腹痛、下痢、慢性腸炎や過敏性腸症候群などに効果があります。左右に2つありますが、左側は特に、月経困難症など婦人科系の症状に効くことでも知られています。



ツボの位置

3の天枢の位置から、自分の親指の幅2本分(約2〜3センチ)ほどまっすぐ下がったところ。左右に2つあります。



ツボの刺激法

両手の人さし指、中指、薬指をそろえ、息を細く吐きながら、おなかの脂肪が軽くへこむ程度に内側に向けて指圧します。ひと押し10〜20秒を3〜5回。



5.おなかをマッサージする

2〜4のツボを意識しながら、みぞおちからおへその下あたりまでを、30秒〜2分ほど手のひらでマッサージします。冬場ならカイロを貼ることもお勧めします。



丸尾先生は、「これら一連のケアはどこででもできますが、就寝前や起床時に、布団の中であお向けのまま、腹筋をゆるめた楽な姿勢で行うとより効果的です。また、これらのツボにお灸をするのもお勧めします」と付け加えます。



レクチャーを受ける間に、食べ過ぎのおなかの内部が柔らかくなってきたように感じました。気分もゆったり落ち着いてきます。下腹が張る、ゴロゴロとなるときはすぐに、まずは深呼吸から、と覚えておきましょう。



監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。

太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10 TEL: 06-7176-6289 地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分 http://www.taisibasi.com/



(藤井空/ユンブル)