残業手当を申告せず”自己調整”した理由、「申告しづらい雰囲気だから」最多

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連合総合生活開発研究所(以下、連合総研)はこのほど、首都圏および関西に居住する民間企業雇用者を対象に実施した第24回「勤労者の仕事と暮らしについてのアンケート」調査の結果を発表した。

同調査は、10月1日〜6日の期間にインターネット上で行われ、20〜64歳の男女2,000名から有効回答を得た。

同調査で、1年前と比べた景気認識について尋ねたところ、半数の50.0%が「悪くなった」(「やや悪くなった」と「かなり悪くなった」の合計)と回答。

D.I.もマイナス33.1と、2012年4月の前回調査時(マイナス24.9)より8.2ポイント低下しており、「景気悪化の見方が強まっている」(連合総研)。

今後1年くらいの間に自身が失業する不安を「感じる」と答えた割合は、前回調査時と同ポイントの38.1%。

特に、男性非正社員では半数近くの49.2%に上ることがわかった。

今年9月に所定外労働(残業および休日出勤)を行った人は39.1%で、平均所定外労働時間は38.2時間。

これを性・雇用形態別に見ると、男性正社員では55.2%が所定外労働を行っており、平均所定外労働時間は43.0時間に上る。

このうち、所定外労働時間が「80時間以上」の割合は4.9%(所定外労働を行った者のうち8.8%)で、「45時間以上80時間未満」と合わせると計12.9%(同23.4%)となった。

残業手当が支給される立場の人で、今年9月に所定外労働を行った人の35.3%が、残業手当の未申告(賃金不払い残業)が「あり」と回答。

平均不払い残業時間の平均は21.3時間だった。

正社員では、男女とも不払い残業「あり」との回答が約4割に達した。

中でも、男性正社員で不払い残業のある人は所定外労働を行った人の36.1%を占め、平均不払い残業時間も24.8時間に上っている。

所定外労働を行った人のうち、残業手当を全額支払われた人は半数以下の46.9%。

一方、まったく支払われなかった人は6.3%だった。

残業手当の一部またはすべてを申告しなかった人に、その理由を尋ねたところ、「申告する際に、自分自身で調整したから」が71.7%となり、残業手当の不払いがあった人の3人に2人は残業を自ら申告しなかったことがわかった。

残業手当の一部、またはすべてを申告しなかった理由として、「申告する際に、自分自身で調整したから」と答えた人にその理由を尋ねたところ、最も多かったのは「働いた時間通り申告しづらい雰囲気だから」で36.3%。

不払い残業が起きる背景には職場の雰囲気が影響していると推察される。

過去6カ月間に長時間労働で「体調を崩した経験がある」人は16.1%。

このうち、1週間の平均実労働時間が「50時間以上」の層の3人に1人が「体調を崩した経験がある」と回答している。