[其ノ二 FX 為替チャート編]豪ドルよりカナダドルが強い?
「資源国通貨」の中でも、ついつい忘れがちなのが、カナダドルです。これは対円のスプレッドが広めで、値動きも豪ドル/円やNZドル/円と比べて小さく、スワップポイントの利回りも見劣りする、といったことが背景にあります。

しかし、左のチャートを見てください。中長期的なトレンドを判断する75日・200日移動平均線が上向きで、かつ現在値も移動平均線より上にあることから、上昇トレンドにあることがわかります。

豪ドルと比べても、チャート的にはカナダドル/円のほうが明らかに強いのです。

この理由は大きく2つあります。1つ目は、カナダ経済は隣国の米国の影響を受けやすく、豪州経済は最大の貿易国である中国の影響を受けやすいことです。

中国は今年に入ってからGDP(国内総生産)が落ち、経済指標も軒並み悪く、先行きの不透明感が大。これが豪ドルの重しになっていました。

一方、米国はQE3(量的緩和第3弾)などもあり、経済は何とか上向きをキープし、株価も堅調。これがカナダドルの下支え要因のひとつになりました。

2つ目の理由は、カナダの金利が安定していること。確かに、豪州の金利は3%以上あり、水準としては魅力的ですが、目先は利下げの可能性もあります。つまり、金利の安定性から見てもカナダドルのほうが優位な状況にあります。

中国の状況次第ではありますが、中長期的にも豪ドル/よりも、カナダドル/円のほうが値上がり益を期待できるのではと考えています。

【今月のテクニカル軍師】
福島 理(TADASHI FUKUSHIMA)
マネックス証券 マーケティング部

テクニカル分析はもちろん、投資家の売買動向まで熟知。国際テクニカルアナリスト連盟・国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)。



この記事は「WEBネットマネー2013年1月号」に掲載されたものです。