14日に米コネティカット州ニュータウンのサンディー・フック小学校で起きた銃乱射事件を受けて、これまでにないスケールで著名人が集い、銃規制の強化を求めて立ち上がった。


大惨事のニュースが報じられた直後から、アーティストの多くはツイッター上で追悼の言葉と共に意見を述べていたが、中にはジェイミー・フォックスや(妹がサンディー・フック幼稚園に通ったという)ブルース・ジェナーのように、インタビューに答えて銃による暴力反対を訴えるケースもあった。

政治的問題に関してセレブ/著名人が個人的な意見を述べることはこれまでにも多く見られたが、26人殺害された中で20人もの幼い命が失われた今、彼らの活動はさらにもう一歩踏み込んだものになった。米時間19日、100人を越える著名人が署名し、ニューヨークタイムズ紙に全面広告を出したのである。その中にはHuffington Postの創設者として知られるアリアナ・ハフィントンやレディー・ガガ、ジョン・キューザック、マーサ・スチュワート、M.C.ハマー、そしてゴールディ・ホーンなどが名を連ねている。

「今がその時。」と大きく掲げられた広告には、「勇気を出す時が来たのです」と書かれている。「私達の学校や職場、モールや映画館--毎日分かち合う場所を--銃による暴力から解き放ち、安全にする勇気を。NRA(全米ライフル教会)に立ち向かう勇気を--過激なイデオロギーよりも、人間の命を重んじる勇気を。アメリカのいたる場所をいつでも戦場に変え得る、大量殺人の武器を禁止する勇気を。」


広告はさらにこう続く。「今起きたばかりの大量殺りくを、記憶の中で薄れさせてはなりません--また以前と同じように、恐ろしいニュースの見出しが駆け巡った後に、無関心と無行動で終わってはなりません。」「もう声を上げられない人達に代わって発言しなければならないのです。権力者に向かって、真実を伝え要求する必要があります--今が、死の商人の仲介をする時ではなく、正しいことをする時であることを。」

この広告は、アメリカ全国で750人以上の市長が賛同している「Mayors Against Illegal Guns' Demand a Plan」キャンペーンを支援するもの。同キャンペーンは、オバマ大統領と米連邦議会に対し、銃規制の強化と対人殺傷用銃器の禁止につながる法案の通過を求めている。

前代未聞なのはこれだけではない。今回の事件の現場が小学校であったことの衝撃は大きく、ハリウッドの対応は非常に慎重になっている。テレビで銃を用いる暴力が含まれる番組には閲覧注意・免責事項のメッセージを入れたり、番組を変更したり、映画の公開を遅らせたりという措置が次々にとられているのだ。

スリラーシリーズ『Homeland』や、主人公自身がシリアルキラーの『デクスター 〜警察官は殺人鬼』などの放映前には、こんな注意が入った。

「コネチカット州で起きた悲劇的事件を考慮しますと、これからお送りする番組に含まれる映像は適切ではない場合もあります」

HBOケーブル局は週末に予定されていた犯罪アクション映画『Contraband』の放映を延期し、『ラブ・アゲイン』のようなロマンティック・コメディを代わりに放送した。

<「非常に悪いタイミングの いい映画」と言われている『アウトロー』>

他にも 、月曜日にニューヨークのリンカーン・センターで予定されていたトム・クルーズの最新アクション映画『アウトロー』(Jack Reacher)の先行上映会が中止となり、ペンシルベニア州ピッツバーグで週末行なわれる予定だったプレミアも延期されている。

対岸のロサンゼルスでは火曜日、暴力的な表現を多く使うことで知られるクエンティン・タランティーノ監督の新作『ジャンゴ 繋がれざる者』のプレミアが中止された。

こうした自粛・修正ムードがどれほどの期間続くかは不明だが、今までのどの銃撃事件よりも、今回の事件が著名人を突き動かしていることは確かだ。