命をかけた生き方

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激戦の韓国大統領選を制したのは与党・セヌリ党の朴槿恵候補(パク・クネ)だった。「モーニングバード!」が人となりを取り上げたが、「国と結婚した」と語るようなひたむきさ、その手本としているのが暗殺の流れ弾に当たって死亡した母親で、今回の遊説でも「母のようなリーダーシップで国民の心を一つに」と繰り返したという。まだ儒教の色の濃いところが残っているのか、日本には見当たらない「国母」を彷彿とさせる。

父母とも凶弾で失い、自分も暴漢に襲われ大ケガ

波乱万丈の人生だった。フランス留学中の21歳のときに大統領だった父・朴正熙をねらった暗殺の流れ弾が母にあたり死亡。母に代わってファーストレディー役をこなしたが、今度は父が側近の銃弾で死亡した。悲劇はこれで終わらなかった。2006年、ソウル市長選の応援遊説のさなかに暴漢に襲われカッターナイフで顔を切られて深い傷を負った。

コメンテーターの高木美保(タレント)は「韓国のドラマを見ていても、韓国の方ってこういう波乱の人生体験の末、自らの意思で独身を貫き、政治に命をかける生き方が受けるのでは」と見る。

安倍首相 竹島問題は来夏の参院選挙後までタナ上げ

韓国政治に詳しい静岡県立大の奥薗秀樹准教授「結婚をせずに国家、国民のために自分の人生を捧げていくという姿が、ある種、特殊なカリスマとして映るのだろう」

そんな彼女に共鳴したのが50歳代以降の中高年だったようだ。司会の赤江珠緒はテレビ朝日ソウル支局の野村友弘記者に「明暗分けたのは何ですか」と聞いた。野村は「50代以上の投票率が異常にたかったことです。メディアの出口調査によると90%近くに上った。人口構成が20代、30代より50代以上の方が高くなっている構造的な背景もあります」

竹島問題など難題が山積する日韓関係のなかで、女性大統領を相手に安倍新政権はどう立ち向かうのか。来年夏の参院選挙までは「タナ上げせざるを得ない」(コメンテーターの玉川徹・テレ朝ディレクター)という見方が一般的なようだ。