国内重視政策にできれば、日本は不況を脱し?株高元年〞を迎える!
2013年の株式市場を占うためには世界情勢の分析が欠かせない。中国・欧州・米国・日本のうち、最も期待が持てるのは、実は日本。政権交代によってこれまでの呪縛から逃れることが条件になる!


中国新指導部誕生で反日体制が10年続き、「動乱の大陸」となるか

2013年の世界情勢は、欧州、中国、米国、そして日本も、世界の主要国が同時スランプ状態で、ヘタを打てば世界恐慌にでも陥りかねない歴史の谷間にあり、知恵の限りを尽くしてスランプ脱出競争をしているところだが、その中でも中国の動向が気になる。国家主席に選出される予定の習近平氏ら新指導部が演出するこれからの10年は、親日的だった胡錦涛主席の10年とは明らかに異なるだろう。新指導部は対日強硬路線を鮮明にする公算が大きい。

中国国内も平穏とはいえない。過去10年のGDP成長率10%前後の高度成長は、外資投資によって工場を建設し、低い人件費によって安価な製品を生産し、先進国へ大量に輸出することによって達成した。ところがこれからの10年は外資投資が減り、人件費が上がり、?世界の工場〞としての力が衰え、輸出立国の足元が揺らぐことは明らかだ。

加えて政治の腐敗、貧富の格差が著しく、国民は不満を蓄積させている。先日の反日暴動を目の当たりにした日本企業はもちろん他国企業も、中国に対する投資に二の足を踏むことだろう。

中国はスランプから脱出できるのか、それとも「動乱の大陸」に向かうのか。

欧州は債務危機が続き、米国景気は一進一退、日本は政策転換がカギ

債務危機から脱することのできない欧州は、問題を先送りすることで延命を図っている。債務危機国に対してベイルアウト(緊急援助)する代わりに緊縮財政を押しつけている。その原則を固持している限り出口は見えず、繰り返し危機的状況に見舞われることになる。根本的な解決のためには財政に余裕のあるドイツやオランダが景気刺激をし、補助金を危機国に補てんする形の財政統合が必要だが、2013年秋にはドイツの総選挙もあり難しい状況だ。

オバマ再選も財政の崖・連邦債務上限引き上げ交渉が待ち受けている。QE3の実施、住宅市場の底打ち、消費の踏ん張りで持ってる間に政治的決断が必要となる。

日本は言うに及ばず、中国・欧州・米国に比べると、最も早くスランプを抜け出す底力を秘めている。

次の衆院選では自民党を中心とする安倍政権が誕生する可能性が高いといわれている。再度の政権交代で期待されることは約20年間続いた「緊縮財政」「構造改革」路線から、「超金融緩和」「積極財政」路線への大転換のチャンスだ。まずは官主導で大規模な財政出動を行なう。巨大地震に備えて国土強靱化を行ない、国民の生活にも目を配る。大規模な公共投資によって経済が回る仕組みを整備するべきだ。

その一方で民間の力を活用するために企業の国内投資を活発化させる施策を講じる。このような複数の施策を同時に実施することで日本は中国も欧州、米国も差し置いて真っ先にスランプから抜け出すことができるだろう。

そのための予算は税収で不足する分を国債を発行して調達すればいい。歴代政権が財政出動に消極姿勢だったのは「財政危機神話」のせい。多くの人が「1000兆円は返せない」と誤解しているが、日銀が1000兆円のマネーを刷れば技術的に100%返済は可能だ。ただ家計とは違うので借金をゼロにする必要もなく、GDPを増やして政府債務残GDP比を低めれば済むこと。

だがその場合、間違いなくインフレになり、次に国債を発行したときに買い手がいるのか、という話になる。国債が発行できるかどうかは金利水準を見ていればいい。現在の10年債金利0.7%程度という低さは、金融機関もマーケットも国債を買う気満々であることを示している。