今年中にやろう!【イラスト/斎藤ひろこ】

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年末の慌ただしい日々の中でも、少しだけ時間を割いて取り組んでいただきたいのが、"この一年の家計"を振り返ること。そして、来年の目標を立てることです。家計をうまく回せていない人は、"振り返る"という作業によって改善点が見つかるはず。今回はその"振り返り方"と"目標の立て方"についてお話しします。

一年分の家計簿を見直し、予算と実態の"かい離"をチェック

 一年分の家計を振り返る作業は、家計簿をつけている人ならばごく簡単なことでしょう。ですが、月末になるたびに家計簿を振り返る作業はしても、その後は過去のページをほとんど見ない人も多いかもしれません。

 家計の記録というのは、みなさんのお金の使い方を正確に表す貴重なデータです。これを活用しない手はありません。しょっちゅう振り返る必要はないですが、せめて一年の終わりくらい、一年分の家計簿を振り返ってみるといいと思います。

 家計簿をつけずに財布分けや封筒分け(※あらかじめ費目ごとに予算を決め、それを財布や封筒などで管理する方法)などで家計管理をしている人も、自分が無理なく予算を守ることができていたかどうか、この機会に振り返ってみましょう。

 ほとんどの人は、ある程度予算を決めてお金を使っていると思いますが、思い描いていた予算に対して、毎月使っているお金は多いのか少ないのか、使いすぎているなら、予算とどの程度かい離しているか振り返ってみてください。それも、費目ごとにです。

 毎月かい離が大きく、使いすぎてしまっているときは、予算設定に無理があるか、もしくは浪費傾向が強いと考えられます。逆に、いつも予算の分だけ使っていない費目があれば、予算を削り、その分を使いすぎている部分に充てることもできるかもしれません。

 費目ごとに一年間の出費の平均を出すのもおすすめです。各月の出費額を足して12で割れば、平均値が出ます。

 たとえば、食費の1カ月平均が4万3300円だったら、「まだ削る余裕があるから、来年は4万円を目指してみよう」と考えることもできるでしょう。

 たとえば、預貯金の1カ月平均が4万9000円だったら、「キリよく5万円に持っていくために、もうちょっとどこかを削って、貯蓄に回そうかな」などとも思えるかもしれません。

 振り返りや平均を出す作業を行なうと、人それぞれ発見があるはずです。その発見を大切に、来年の予算編成を組み直してみてください。予算というのは、生活の中で多少変わっていって当然なので、最初に決めたものをかたくなに守る必要はなく、臨機応変に見直し、メンテナンスしていくのがベターです。そのメンテナンスのタイミングとして、1年の終わりは最適といえます。

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