スタジオジブリの小冊子『熱風』。先月発行された第10巻第11号では、「ヤンキー」について特集され、「ジブリがヤンキーを?」と話題になりました。同誌では、「これまでオタクとヤンキーは『水と油』と思われてきたが、すでに両者はかなりの融合を遂げているようだ」といった内容でヤンキーを分析しています。

 「オタクとヤンキー」については、精神科医・斎藤環氏も自著『世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析』のなかで、それらの本質に迫っています。

 「例えば『パチンコ』について考えてみよう。僕たちのパチスロ常習者に対するイメージはいわゆる『DQN』だ。ということは、かなりヤンキー寄りにみているということでもある。《略》しかし、本当にそうだろうか。最近のパチンコ業界は、急速にキャラクタービジネスの要素を取り込みつつある。いわゆる『タイアップ機』がそれだ。《略》『キン肉マン』や『北斗の拳』といった人気漫画作品にくわえて、最近では『新世紀エヴァンゲリオン』や『交響詩篇エウレカセブン』といったおたく文化の象徴とも言える作品が次々と採用されている。『おたく』と『ヤンキー』という、水と油のような二つの『文化』が、パチンコを媒介としてあっさり融合しつつあるのだ」(斎藤氏)

 全く違う世界に住んでいるオタクとヤンキーですが、最近では、「意外と近い感覚を持っているのでは?」 といった分析を行う人たちがでてきました。

 オタク文化研究者である濱野智史氏も「AKB48ファンのある部分はヤンキー」「AKB48ブレイクの要因の一つには、適度にヤンキー・フレイバーをまぶし、ヤンキー・キャラのメンバーを擁した点があげられる」と、AKB48のなかにもヤンキー的な要素があると、『熱風』のなかで指摘しています。

 現段階では、オタクとヤンキーを直接的に結ぶアイコンはまだ現れていませんが、今後、この両カテゴリから支持される人気者が登場する可能性も。今後の動向に注目です。



『世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析』
 著者:斎藤 環
 出版社:角川書店(角川グループパブリッシング)
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