ドイツのドルトムントで開幕したフィギュアスケートのNRW杯は8日、女子ショートプログラム(SP)を行い、1年8カ月ぶりに実戦復帰したバンクーバー冬季五輪金メダリストのキム・ヨナが浅田真央の今季最高得点よりも高い72.27点を記録し、首位となった。複数の韓国メディアが報じた。

 キム・ヨナは、目標としていた技術点(TES)28.00点をはるかに超える37.24点をマーク、演技構成点も35.03点とし、グランプリ(GP)ファイナルで浅田真央が記録した66.96点(TES)より5.31点も上回る成績を記録した。

 韓国メディアは、キム・ヨナの完全復活を受けて、海外は熱狂した反面、日本では緊張が走ったと伝えた。

 AP通信が「優雅で品のある演技だった。多くのフィギュアスケートファンは彼女だけを見ていた」などと報じるなど、大きな注目が集まったと紹介。イタリアのスポーツ紙は、「1年8カ月のブランクを感じさせない完璧な演技だった。五輪チャンピオンのキム・ヨナが戻ってきた」と復帰を歓迎したという。

 「一方で日本は緊張している」と日本の様子についても紹介し、「浅田が今季のGPシリーズで記録した成績をキム・ヨナが復帰戦で抜いてしまったことから、日本では警戒感が広がっている」との見方を示した。また、日本のインターネット上の声も紹介し、「やはりレベルが違う」、「簡単に72点を超えるとはすごい」などと称賛する人や、「なぜこんなに高い点数が付くのか」、「点数の付け方が違うようだ」などと“陰謀論”を唱える人もいたと報じた。(編集担当:新川悠)


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