山田隆道の幸せになれる結婚 (10) 愛妻家(?)だらけの”欧米人男性”の本質

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欧米人男性は妻と子供、すなわち自分の家族をとても大切にするという。

日本人男性は奥様との行事(誕生日や結婚記念日など)より仕事を優先することも珍しくないが、欧米人男性がそんなことをしたら、よほどの理由でもない限り、激しいバッシングを浴びるはめになってしまう。

日本では時として美談扱いされる浪花節的な結婚生活も、欧米的フィルターを通すと、ただの傲慢にしか映らないのだろう。

僕が知っている欧米人男性(日本在住)もみんな愛妻家だ。

人前で堂々と妻に「愛している」だの「美しい」だのと甘い台詞を発し、有給休暇のほとんどは奥様サービスのために消化する。

たとえば友人が多く集まるような食事の席に奥様と同伴するのは当然のことで、彼らにしてみれば既婚男性が単独で参加しているほうが不自然に見えるという。

そりゃあ、女性にしてみたら嬉しい話だろう。

欧米人と結婚したほうが、旦那に大切にされているという実感を得られるだろうし、極端に言えば「お姫様扱い」を満喫することができる。

だから、海外経験が豊富な日本人女性の中には、欧米人男性を好む人も多く、さらには、「これだから日本の男はダメなのよね〜」などと日本人男性を蔑む人もいる。

彼女たちにとって、日本人のアピール下手や奥ゆかしさは物足りないのかもしれない。

実際、「日本の男は頼りない、男らしくない」といった意見を耳にしたことがある。

しかし、奥様への愛を大々的にアピールすることや、生活スタイルを家族(奥様)中心にすることが、いわゆる「男らしさ」につながるのかと言われたら、それはいささか疑問が残る。

なぜなら欧米人男性の場合、妻を愛しているから愛妻家をアピールしている人ばかりではなく、妻のことが怖いからという理由で愛妻家をアピールするようになった人も少なくないからだ。

すなわち、愛妻家というより”恐妻家”ということである。

これは日本のプロ野球界に移籍してくる外国人選手の例を挙げればわかりやすい。

彼らは入団会見や球場の施設見学などに奥様を同伴させることは当たり前で、球団と契約する際に奥様に対するケア(奥様が喜ぶようなデザイナーズマンションを用意するとか)を条文に盛り込むことも珍しくない。

これだけ聞けば、彼らはさぞかし愛妻家なのだろうと思うかもしれないが、その一方で奥様のことを極度に怖がる選手が多いのも事実なのだ。

たとえば、1980年代〜1990年代に阪急-オリックスでプレーし、三冠王にも輝いたことのある巨漢の長距離砲、ブーマー・ウェルズ。

彼はいかつい風貌に似合わず、奥様のデブラ夫人に頭が上がらないことでも有名だった。

ちなみに、デブラ夫人は名前に「デブ」の文字が入っているからかどうかは知らないが、ブーマー以上の巨漢女性であった。

そんなブーマーは、春季キャンプや遠征などホテル暮らしが長く続くときは、なぜか必ずアイロンを持参したという。

普通、キャンプや遠征時における選手の洗濯は球団が担うものだが、ブーマーは自分で洗濯をやらないと気が済まない。

なんでも家ではデブラ夫人から洗濯役に任命されており、ブーマー自身がアイロンがけまできっちりやらないと怒られるらしい。

それが習慣化され、いつのまにかアイロンを手放せなくなったわけだ。

また、元阪神のセシル・フィルダーはマスコミから取材を受けたとき、終了後必ずその媒体の封筒や記者の名刺などをもらって帰ったという。

これも奥様に対して、「決して浮気をしていたわけではなく、ちゃんと取材を受けていた」ということを証明するための貴重な品だったらしい。

フィルダーはメジャーリーグでも数々のタイトルに輝いた世界の球史に残る一流打者だったのだが、家庭では奥様にてんで頭が上がらなかったという。