間近に迫っているのは、消費増税だけではない。相続税の増税も既定路線となっており、改正がなされれば、これまで無縁と思っていた庶民にも、重い負担がのしかかってくる。この増税への効果的な対策が「生前贈与」だ。子や孫にできるだけ多くの財産を渡すために、今、何をすればいいのか。

 子や孫の生活費を援助した場合は、常識の範囲内であれば贈与とはみなされず、非課税になる。贈与税や相続税の対象とならない、おいしい生前贈与の抜け道といえそうで、活用して損はない。

 税務署に生活費とみなされるためには、月に一定額程度を必要な都度、現金でわたすことがポイントになる。それで、子供や孫が車や不動産などを買うと、通常必要な生活費とは判断されず、贈与税がかかってしまうので注意。

 さらに効果が大きいのが孫の教育費の援助だ。

 学校の入学金や授業料、教材費をはじめ、塾や予備校の費用、数千万円にも上るとされる高額な私立大学の医学部の入学金、海外の学校への留学資金などを負担しても贈与税の対象にはならない。

 こちらも必要な都度、現金でわたすことがポイント。確実に教育費に使ったと税務署に認められるために、孫の学校の口座などに直接振り込むのがベストなわたし方だ。

 また、知らずに損をしがちなのが、お墓や仏壇の費用。これらを生前に購入しておけば、相続税の対象外で非課税になる。その購入金額に特段の制限も設けられていない。ただし、純金の仏壇など、あまり豪華なものは投資目的とみなされることがあるのでご用心。

※週刊ポスト2012年11月30日号