『カメラが撮らえた 明治・大正・昭和 皇族と華族』(新人物往来社)

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今のようにファッション雑誌なども多くなかった戦前は、新聞などに載る皇族・華族の盛装姿が、庶民にとって一種の「ファッションリーダー」だったという。そんな当時の庶民の気持ちを追体験させてくれるのが、2012年11月22日発売された『カメラが撮らえた 明治・大正・昭和 皇族と華族』(新人物往来社)だ。

明治〜昭和3代の天皇家を始め、宮家、そして主要な華族計22家の人々の写真と略伝を載せる。豪華な服に身を包んだ「貴人」(帯より)たちの姿は、今の目で見ても華やかさを感じさせる。

今に残る当時の「お召し物」カラー写真も

たとえば表紙を飾る梨本宮伊都子妃は、佐賀・鍋島侯爵家に生まれ、梨本宮守正王に嫁いだ。この方は少しふっくらとした和風美人。華やかな西洋風のドレス姿とともに、古式ゆかしい小袿を着た写真も掲載される。

女性陣でいうと、伏見宮家出身で土佐山内侯爵家に嫁いだ禎子(さちこ)女王も印象深い。面長で切れ長の瞳、ドレスの似合うすらっとした長身は、女優といわれても違和感がない。明治天皇が息子である大正天皇の皇后に、と考えられていたという逸話もある。

男性陣では、陸軍参謀総長なども務めた閑院宮載仁親王がさすがの貫禄ぶりだ。パッチリした目にぴんとはねた「カイゼル髭」がトレードマークで、美男の呼び声が高い。

このほか秘蔵写真として、今に残る当時の「お召し物」のカラー写真なども豊富に掲載されている。価格は1680円。