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もともと数の少ない石油会社が、さらに少なくなるかもしれない。

石油元売り最大手のJXホールディングスが、2013年度末で北海道・室蘭製油所の原油処理停止を発表した。東燃ゼネラルやコスモ石油も低稼働設備の停止が予想されており、JXと出光興産を2極とする業界再編観測も出ている。

石油業界は20年以上前から再編の渦中にある。日本は産油国でもないのに、1984年時点では石油元売りの?大手〞がなんと18社もあった。

そして、新日本石油と新日鉱ホールディングスが経営統合してJXが発足したのが一昨年の4月のこと。これで、ようやく7陣営に集約されたが、それでも「業界再編はこれで終わり」と思った石油業界関係者はいないだろう。

国内の石油需要は細る一方だ。最近では、電気自動車などエコカー技術の進歩や天然ガスをはじめとする代替エネルギー開発を加速しているため、減産調整が追い付かないが、業界内の話し合いだけでは再編が進まないどころか、過当競争によって共倒れになりかねない状況だ。

この間、経済産業省が裏でも表でも再編の流れを作ってきた。前述のJX室蘭製油所の閉鎖も、経産省が2年前に作った「エネルギー供給構造高度化法」に沿ったものだ。

経産省が設備産業再編の模範例とするのは、紙・パルプ業界である。「大手」が乱立し、勝者なき消耗戦を続ける状況だったが、王子製紙と日本製紙の2大企業を中心に経営統合が進んだことで、慢性的な供給過剰体制を脱した。

石油元売りも製紙業界の後を追うとすれば、JXを一方の核とし、対抗勢力として2位の出光興産に他社が合流するシナリオが最も自然といえるだろう。コスモ石油と昭和シェル石油の今後の動向に注目したい。


この記事は「WEBネットマネー2013年1月号」に掲載されたものです。